おじゃまします! バス会社潜入レポート 奈良交通編【その1】

 奈良交通は奈良県内全域と京都府の一部に路線を展開。北部では新興住宅地や企業集積地、南部では過疎地域の輸送を行っている。

 また沿線に点在する観光地への足でもある。高速バスは奈良県内と首都圏を結ぶ夜行路線、名古屋を結ぶ昼行路線、関西空港・大阪空港を結ぶリムジンバスを運行。貸切バスは奈良・大阪・京都を拠点に営業している。

 今回から4回にわたって奈良交通の特徴や保有するバスについてお伝えしていきたい。

構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
写真協力/(K)柏田芳敬、(H)編集部、(N)奈良交通株式会社
※2019年7月発売「バスマガジンVol.96」より

【画像ギャラリー】奈良交通バスが走る風景を写真で辿る!/バス会社潜入レポート 奈良交通編【その1】


■都市部と過疎地域の双方で営業。古都観光の足となる路線も運行

●奈良公園

緑豊かな奈良公園は奈良市内随一の観光名所。訪れる旅行者は年間約1万3000人を数え、近年は外国人が急増している。市内の見どころを巡る「ぐるっとバス」が鹿の群れを横目に走る(H)

 奈良交通は近鉄グループのバス事業者。本社を奈良市内に置き、奈良、平城、北大和、西大和、榛原、葛城、十津川、奈良貸切、大阪、京都の各営業所を持つ。乗合バス営業キロ約4320km、従業員数は1572人である。分社子会社としてエヌシーバスがあり、郡山営業所を拠点としている。

●奈良公園バスターミナル

2019年4月、県庁本庁舎の東側にオープンした奈良公園バスターミナル。周辺の社寺に向かう貸切バスをここに集約することで、渋滞緩和を目指している(H)

 路線エリア北部は大阪のベッドタウンとして発展。新興住宅地や企業集積地、文教施設などと近鉄奈良線・けいはんな線・京都線、JR大和路線・奈良線の各駅を結ぶ通勤通学路線が高頻度で運行されている。

■過疎化が進行するエリアではコミュニティバスに転換する形で路線を維持

●若草山

奈良市東部の若草山の山中を走る「奈良奥山ドライブウェイ」。山頂まで往復する定期観光バスに乗車すれば、東大寺の大仏殿や興福寺の五重塔を見下ろすことができる

 学園前地区では奈良県警の協力により、朝ラッシュ時の一般車乗り入れ規制を実施。けいはんな学研都市には連節バスを投入し、通勤輸送にあたっている。またエヌシーバスが住宅地の中のきめ細かな路線を担当している。

 一方、路線エリア南部では過疎化が進行。基幹路線を奈良交通が運行し、市町村内路線はコミュニティバスに転換する形で生活路線が維持されている。

●法起寺(ほうきじ)

春日大社と法隆寺を結ぶ「奈良・西の京・斑鳩(いかるが)回遊ライン」では、1955〜1982年のボディカラーを復刻した車両も活躍。その車窓には法起寺の三重塔も望める

 近鉄大和八木駅とJR新宮駅を結ぶ特急バスは日本最長の一般路線として有名。沿線の十津川村では村内路線を村営バスに一本化したうえ、その運行を奈良交通に委託している。

 路線エリア内には多くの観光スポットが点在。奈良市内の見どころを結ぶ「ぐるっとバス」や明日香村の見どころを巡る「赤かめ」を受託運行するほか、定期観光バスも運行している。

●明日香(あすか)

古代文化に触れることができる明日香村。亀石や石舞台などを結んで走る周遊バス「赤かめ」が、岡寺の門前の古い家並みを抜けていく

 また観光客向けの乗車券として、「奈良公園・西の京 世界遺産1−DayPass」「奈良公園・西の京・法隆寺世界遺産1−DayPassWide」「奈良・大和路2−DayPass」「明日香周遊バス1日フリー乗車券」「168バスハイク乗車券」が販売されている。

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