バス運転手の人材不足が全国的な社会課題となる中で、東京のバス会社39社が集結し未経験者に向けて「仕事のリアル」が体感できる就職イベント「東京バスフェスティバル」が開催される。屋内のブースで案内するだけのイベントではなさそうだ。内容を見てみよう。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■このフェスはちょっと違うぞ!
各社の採用担当者と直接話せるのは最近のバス関連の就職イベントでは当たり前の前提条件にもなりつつある。しかしこのイベントでは、実際に運行しているバス車両を使用した運転体験を行う。屋外に各社がバスを持ち込んで説明会をするのもよくある形態だ。
しかし実際に動かせる体験ができるイベントは限られた事業者が独自に行うケースが多い。各社が集合して行うイベントで「バス運転手」という職業を具体的にイメージできるプログラムなのは珍しい。
開催日は2026年3月14日(土)で、場所は江東区青海の「お台場青海地区P区画」だ。受付開始は10時45分で開催時間は11時から16時30分までである。詳細は「東京バスフェス」で検索してご確認いただきたい。
■注目はバス運転体験会だ!
もっとも注目が高そうなバス運転体験プログラムは、プロの指導員が丁寧にサポートし、大型バスの運転を体験するコーナーである。普通免許さえあれば参加できるコンテンツだ。
実際にバスを動かすこと自体は難しくない。マニュアル車であっても、大排気量ディーゼルエンジンを積んだ大型バスはものすごいトルクを発生させる。ガソリンエンジンの乗用車よりも低回転で10倍以上のトルクがあるので、簡単にエンストはしない。エンストする前にバスが発車してしまうほどのトルクがあるのだ。
よってバスを発進させ、エアブレーキの感覚に慣れてさえしまえば動かせる。あとは前輪が運転席より後ろにある事と、全長が長いこと、後輪より後ろの車体が曲がる方向とは反対側に振れるリアオーバーハングに気を付ければ教習所のコース程度であればまったく問題なく走れる。
■免許の問題よりその後が重要?
要するに大型二種免許を取得すること自体はバスを動かせれば、あとは教習所で基本中の基本を教えてくれる。もちろん学科試験は合格基準が厳しいのでそれなりの勉強は必要になるが、あきらめなければ取れることには違いない。
問題は取得した後なのだ。安全に旅客を運送し、接客して運賃を収受する。路線バスであれば路線やバス停の位置を覚えなければならない。ただ動かせばいい免許取得とは異なるのが営業運転だと言って過言ではない。
■教育は事業者に依存してしまって構わない?
しかし、この記事を書いている記者のように、これまでまったく職業運転士の経験がなくても、今では路線バスの正運転士として営業運転をしているのだから、そこは事業者の教育方針や方法に依存してしまってもよい。免許を取得したのだから、明日から路線バスを営業運転してねとはならないのでそこは安心したい。
しかし、現在のデフォルト免許である普通AT限定であれば不安なのも事実だろう。だからこそ、実際に運転してみて、その大きさに改めておどろき、魅力あるバス運転席からの景色を垣間見ながら色々な思いを持って帰ってもらおうというのが本プログラムの目的なのだろう。
少なくとも記者にはそう見えるが、未経験者のスタートはそれで構わないと思う。ちなみに記者がバス事業者に入社して運転士になる課程や現在の状況はバスマガジンWEBの検索から「バス運転士日誌」で検索すれば時系列で表示されるので、入社後の気になる事の参考としてお読みいただきたい。











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