空港バスの価格設定にはいろいろな理由があり、致し方ない部分も多い。しかしユーザーからすれば安く乗る方法はないのか? というのは非常に大きなテーマ。
といっても劇的に安くなる方法はなく、今回はケチな話である。いやケチに「ド」が付いてドケチな話かもしれない。
10円、20円を節約する話もある。読んだ後、悲しくなるかもしれない。日本も格差社会になってきたが、富裕層を自負する方々には向かないテーマであることも前もってお断りしておく(新型コロナ禍対策による変更もあります)。
執筆/写真:谷川一巳(バスマガジンvol.81より)
いま勢力拡大中の「東京シャトル」かしこ〜い利用方あれこれ
東京駅~成田空港間の「東京シャトル」は、多くの人にとって利用頻度が高い空港バスだ。「東京シャトル」を利用すること自体が「安く空港バスに乗る」方法かもしれないが、細かいところでは注意も必要だ。
運賃は基本1000円だが、Web予約すれば900円になる。しかもWeb予約しないと満席で乗れないこともけっこうある。
ところがWeb予約は前々日の17時までなので、急な旅行では1000円支払うしかない。1000円支払うなら「THEアクセス成田」でも同料金ということも考えねばならない。
「THEアクセス成田」はトイレ付き車両、座席間隔も私の数えた限りでは1列少なくゆったりしている。
つまり「東京シャトル」はWeb予約で乗るべしということだ。さらに「東京シャトル」の深夜便は運賃2000円、予約は900円と運賃が2倍以上になるので、もう予約は必須である。
「東京シャトル」に成田空港から乗車する場合の予約は日付指定となる。飛行機の到着が定刻とは限らないので、到着後空いている便に乗れるシステムである。ところが、予約はいつも満席で、なかなか取れない。これは京成バス側が1日につき予約席を100席に限定しているためだ。
日付指定なので予約客が深夜に集中し、乗りきれなくなる事態を避けているものと思われる。しかし、100席ではすぐなくなってしまう。私の観察では、旅行客というより、空港に所用の人が多く利用している。
成田空港ともなると旅行会社関連などの人の行き来が多いのだが、京成線の乗車券よりもバスが安いので、1日100席はすぐなくなってしまうわけだ。
余談ながら日本航空も出資するLCCジェットスター・ジャパンでは、成田行き機内で「東京シャトル」の切符を900円で販売しているので、利用時はこれも活用したい。
2016年10月に参入したWILLER EXPRESSと京成系列が運行する大崎からの「成田シャトル」も上手に活用すべし。1200円だがWeb予約なら1000円で、予約は当日でも可能だ。
ただしコンビニ発券はできず、クレジットカード決済のみ。私の体験ではこのルートは今ならまだ知名度が低く、空いていて快適である。