ありそうでない幻の立ち位置!? 港の中だけを走る「さんふらわあ」シャトルバスに胸アツ!!

ありそうでない幻の立ち位置!? 港の中だけを走る「さんふらわあ」シャトルバスに胸アツ!!

 大きな空港になると、ターミナルが複数個に分かれていて、そのターミナル間を移動するためだけに特化した専用のシャトルバスが走っていることがあり、割とポピュラーな存在だ。一方、港は港でも、本来の意味である“海の”港のほうとなれば……!?

文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、さんふらわあシャトルバスの写真があります)

■海のほうの港のターミナル移動

長距離カーフェリー「さんふらわあ」が発着する大阪ターミナルとATC
長距離カーフェリー「さんふらわあ」が発着する大阪ターミナルとATC

 飛行機のような感覚で利用できる、主な海の乗り物といえばカーフェリーだ。そういったカーフェリー向けの港は全国各地に見られる。

 ところが、羽田空港や成田空港、福岡空港のような要領で、同じ港内にターミナル(乗り場)の建物が2つ3つに分かれている場所はどこかと問われれば、意外とありそうでない気がする。

大阪〜志布志航路向けの「さんふらわあ きりしま」
大阪〜志布志航路向けの「さんふらわあ きりしま」

 そんな中、かなり例外的ではないかと思われる場所が大阪だ。大阪は今や珍しい、定期運行する長距離カーフェリーの激戦区と言えるほど、客として人も乗れる船舶の発着数が極めて多いのが特徴。

 船会社ごとに乗り場が異なっているが、今回は大阪メトロ・ニュートラムが通る「トレードセンター前」が最寄りの、関西〜九州を結ぶ「さんふらわあ」の乗り場に注目したい。

■第1と第2に分かれる貴重な港

 「さんふらわあ」の大阪フェリーターミナルには、大阪〜別府間と大阪〜志布志間2つの航路を進むカーフェリーが発着。それぞれ乗り場を第1・第2ターミナルに分けて対応している。

 同じ船会社のカーフェリーが、ほぼ毎日同じ港に顔合わせをする光景からして珍しく、2船が“お見合い”をする形で停泊している様子は必見だ。

志布志航路(奥)と別府航路の船が向かい合って停泊
志布志航路(奥)と別府航路の船が向かい合って停泊

 第1ターミナルは大分県の別府行き、第2ターミナルが鹿児島県の志布志行きに割り当てられており、別府行きの第1ターミナルは複合施設のATCと繋がっていて、車やバイク等なしで乗船する際はボーディングブリッジを使って徒歩でアクセスする。

■歩きは不可な第2ターミナルへの移動

 一方で、第1ターミナルのひとつ奥に独立した待合所と受付の建物があり、そちらが第2ターミナルとなっている。ちょっと変わっているのが、この第2Tへは徒歩でのアクセスが原則不可であるところ。

行き先ごとに乗船口が分かれている
行き先ごとに乗船口が分かれている

 第1T〜第2T間には車用の通り道しかなく、乗用車や大型トラック、トレーラー台車ほか貨物の積み込み等があり危険なため、徒歩移動NGになっていると思われる。

 では、クルマなしで志布志行きのさんふらわあを利用する際、どうやって第2Tまで到達すればよいのか……シャトルバスだ。

■幻の逸材? さんふらわあのシャトルバス

 第1→第2ターミナルへは、志布志航路の発着時間に合わせて運転される。バスの乗り場には時刻表も掲示されていて、それによると平日と土曜が16:30〜17:30まで、日曜は15:50〜16:40までの間、各曜日10分間隔でバスが出ている。

第1ターミナルのボーディングブリッジ途中に第2ターミナル行きのシャトルバス乗り場がある
第1ターミナルのボーディングブリッジ途中に第2ターミナル行きのシャトルバス乗り場がある

 大阪港着の場合は決まった時刻がないようで、下船した徒歩利用の乗客が集まり次第、順次バスが発車していく方式が採られている。

 距離にすると概算で行きが約500m、帰り約660mと短い区間だけを走り、所要時間は約5分。バスの性質上は送迎バスの一種になり運賃も無料となっている。

第2ターミナル行きシャトルバスが登場
第2ターミナル行きシャトルバスが登場

 それにしても、港の外の主要駅などから、一般道を経由してフェリーターミナルまで行くシャトルバスや路線バスは各地で運行しているものの、ターミナル間のみで運転区間が完結しているバスというのも、空の港はともかく、海のほうの港ではあまり聞いたことがない。

用途が決まっているため行先表示器の部分は固定式
用途が決まっているため行先表示器の部分は固定式

 さらに利用するにあたって、志布志航路のカーフェリーのチケットを持っていて、なおかつ徒歩乗船を選択していることが大前提となるため、バス乗車の実現までにクリアすべき条件がなかなかタイト。バスの中でも「幻」な度合いの高い逸材かもしれない。

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