川崎市営のバスだとひと目でわかるテイストのラッピング車が“らしさ”だ!! バス会社潜入レポート・川崎市交通局:編 その3

川崎市営のバスだとひと目でわかるテイストのラッピング車が“らしさ”だ!! バス会社潜入レポート・川崎市交通局:編 その3

 ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー。今回は2017年に遡って、3月発売号で掲載した、川崎市交通局編を振り返って紹介する。

 『青い空と白い雲』がコンセプトの川崎市営バスのボディカラー。この爽やかなカラーリングは一部を除いたラッピング車でも生かされており、前部を見ればすぐわかる車両だ。最近よく見られるメーカーや車種による塗り分けの違いもほぼなく、車両のデザインによる差異は見られない。

 なお画像ギャラリーでは日野車を紹介する。

(記事の内容は、2017年3月現在のものです)

構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2017年3月発売「バスマガジンVol.82」より

【画像ギャラリー】川崎市交通局の所有するバスを詳しく見る! バス会社潜入レポート・川崎市交通局:編 その3【日野車】


■10mタイプが主力の大型車 90年代から低公害・低床化

■一般路線カラー

三菱ふそう QKG-MP38FK ■W-2811/川崎200か1636 鷲ヶ峰営業所/一般路線 川崎市が政令指定都市となる前年の1971年、「青い空と白い雲」をコンセプトに生まれた路線バスカラー
三菱ふそう QKG-MP38FK ■W-2811/川崎200か1636 鷲ヶ峰営業所/一般路線 川崎市が政令指定都市となる前年の1971年、「青い空と白い雲」をコンセプトに生まれた路線バスカラー

 川崎市交通局の2016年12月31日現在の保有車両は、乗合341台、貸切5台。メーカー別に見ると、日野141台、いすゞ110台、日産ディーゼル67台、三菱ふそう28台となっている。

 1980年代まではいすゞと三菱ふそうのみを導入していた同局であるが、90年代に低公害車を採用する際に日野と日産ディーゼルが登場。一時期は1営業所に2メーカーずつ配置され、4メーカーの比率が近づいた。

 しかし04年から一般競争入札による車両購入方法に変更された結果、現在はJバスボディが7割を超えている。

 ワンマン化当初から前中引戸の仕様を選択。当時は9mクラスの大型車が主力であったが、次第に10mクラスが採用されていく。いすゞ車に富士ボディを架装していたことも特徴である。

 91年には日野製電気式ハイブリッドバスの先行試作モデルを購入。94年までに9台が採用された。また94年には三菱製畜圧式ハイブリッドバスと日産ディーゼル製CNGバスを購入。

 このうちCNGバスの増備はノンステップバス化後まで続き、いすゞ製も加わった。近年では09~12年に日野製、14~16年にいすゞ製のハイブリッドノンステップバスを新たに採用している。

■ノルフィンラッピング

いすゞ LKG-LV234L3 ■W-1876/川崎200か1216 鷲ヶ峰営業所/貸切 2011年に新製された貸切用のワンステップバス
いすゞ LKG-LV234L3 ■W-1876/川崎200か1216 鷲ヶ峰営業所/貸切 2011年に新製された貸切用のワンステップバス

 93年には日野製のワンステップバスも登場。その後、ツーステップバスとワンステップバスを並行して採用し、ワンステップバスは99年から中扉が4枚折戸となる。98年に初めて日野・日産ディーゼル製のノンステップバスを購入。02年からはノンステップバスを中心とした増備が続けられている。

 この間、03年に11mクラスの日産ディーゼル製長尺ノンステップバスを塩浜に配置。通勤輸送に威力を発揮したため08年まで増備され、その後、10・5mクラスのいすゞ・日野製ノンステップバスの増備が続けられている。

 なお、16年に新製されたエルガノンステップバス1台は、藤子作品の人気キャラクターが描かれた藤子・F・不二雄ミュージアム線専用車である。

丘陵の住宅地から臨海工業地帯まで網羅…… バス会社潜入レポート・川崎市交通局:編 その2

【画像ギャラリー】川崎市交通局の所有するバスを詳しく見る! バス会社潜入レポート・川崎市交通局:編 その3【日野車】

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。