乗りバスシリーズ、今回は陽12-3系統だ。土曜・休日限定の裏道を抜けるかのごとく到着してしまう陽12-3系統に乗車したのでレポートする。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
写真:小野寺利右
【画像ギャラリー】土休のみの陽12-3は台場と豊洲なら俊足だ!
陽12-3を選択できれば一流の乗りバス?
陽12-3系統は陽12グループの一角を占める東陽町駅前と東京テレポート駅前を結ぶ路線だ。同じ区間を走る路線バスは他にはないが、乗客が多い東京テレポート駅前と豊洲駅前の間には海01系統が多く走っていて時刻表いらずだ。しかし所要時間となると陽12-3の方が早い。
ダイヤ上は数分の違いだが、海01は混雑や乗降で遅れ気味なのに対して、陽12-3は早着して発車時刻までバス停で待機する余裕のダイヤだ。経路が裏道スイスイの陽12-3は豊洲駅前までの停留所数も海01の半分以下だ。
東京テレポート駅前はいわゆるお台場の中でも江東区にあり、比較的賑わいのあるターミナルだ。海01をはじめ京浜急行バスも発着するので見バスをしていても楽しい。
ショートカットと裏道でスイスイ!
陽12-3は東京テレポート駅前を発車するとまずはフジテレビのある港区台場に向けて走り出すが、いきなりショートカットする。
海01は東京港湾合同庁舎を経由してお台場の外周に沿って走るが陽12-3はショートカットして東京国際クルーズターミナル駅に出てきてフジテレビ前を通る。
お台場海浜公園駅前を出ると有明地区には停車せずに、豊洲市場の市場前駅まで直行する。通過するのではなく途中に停留所がないのだ。
ここからゆりかもめの下を直進して豊洲駅前に至る。豊洲から枝川を通り、塩浜二丁目までは業10系統と同じ経路だが、そこから先は塩浜通りを東京メトロ深川車両基地沿いに走り、終点の東陽町には永代通りではなく南側から出る。逆向きの乗車は陽12単独のバス停からになる。
東陽町は江東区役所の所在地であり、東西線や都営バスの多くの路線が発着しているので陽12-3に乗り継ぎしやすい立地だろう。土休日の台場へのアクセスは俊足の陽12-3を狙ってみてはいかがだろうか。