バスの停留所に立ててあるバス停標識をよく見ると、時刻表や停留所の名前だけでなく、その標識が何のための設備なのかを示す説明まで、懇切丁寧に書かれているものがある。
文・写真:中山修一
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■「バスに乗るための設備です」を熱烈アピール
バス停標識本体が何者であるかを表すべく、文字で説明を添える定番の位置といえば標識の天辺、ちょうどバス停名が記されている上の空いているスペースだ。
その部分をクローズアップしてみると、そこがバスに乗るための設備であることを端的に文字で表すパターンがあり、特に良く見かける表現が「のりば」だ。
単に「のりば」とだけ記してあったり、「バスのりば」であったり、漢字で「乗り場」と書かれたものなど、のりば系には幾つかのバリエーションが確認できる。
例えば、ポールに円形のプレートが付いたバス停標識(ひまわり型)の場合、プレートの上段に「のりば」、中段にバス停名、下段に付帯情報、といったレイアウトになる。
■降車専用バス停と比べてみると……
バスを降りる時のみに使用する降車専用の停留所というものが存在するが、こちらは「降車専用」をはじめ、「降車場」「おりば」等々、標識に書かれている表現は多彩。
降車専用バス停の言い回しが豊富なら、乗車用の停留所は「のりば」に留まらず、もっとたくさん呼び方・書き方があっても良さそう…
…そう思って各地各所のバス停標識をチェックしたところ、ごく少数「乗降場」は見つかったものの、殆どが「のりば」系で占められている印象。
「降車場」があるなら「乗車場」も実在していそうな気がするのだが、こちらは今のところ発見できていない。
「乗る」という、バスの利用者に求められる動作を表現に含めたバス停標識の説明書きは、「のりば」系と「乗降場」くらいしかない可能性が出てきた。
■「のりば」を使わずにバス乗り場を示す!
バス停標識に「のりば」と記すか否かはバス事業者によって異なる。では「のりば」を使わずに、それがバスに乗る設備である旨を伝えようとする際、どういった表現が実例に挙げられるだろうか。
1つ目は「バス」とだけ大書きされているもの。それだけでも何かしらのバスが来ると分かるので、「のりば」の記載なしで十分伝わる。
2つ目は、バス停標識自体を意味する言葉である「停留所」あるいは「バス停留所」を、標識そのものに明記する手法。英語で“BUS”や“BUS STOP”と記したタイプも存在する。
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