現役バスガイドが楽しく真剣に仕事の魅力や大失敗談を赤裸々に語る「へっぽこバスガイドの珍道中」、今回はバスガイドが言葉ではなく文章で観光ガイドをすることに挑戦する。行った気になってお読みいただきたい。皆様ご乗車のバスは浅草に到着しま~す。
文/写真:町田奈子
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■下町に息づくもうひとつの東京
本稿ではガイドが車内でしゃべっていると想定してお読みいただきたい。ではスタート!「東京と一口に言っても皆さまはどんな景色を思い浮かべますでしょうか?高層ビルが立ち並ぶ大都会、そんな印象を持つ方が多いかもしれません。けれども東京はそれだけではございません。庶民的で人情味あふれる下町が今もなお息づいております」
「山の手と呼ばれる武蔵野台地の高台に対し、川が多い地域は川の手と呼ばれておりました。実際に川の手通りという道も残っております。そんな下町情緒を感じていただける代表的な場所、それが浅草でございます。定番の観光地と思われるかもしれませんが、その風景の中には千年以上の歴史が静かに重なっております」
■金龍山浅草寺のはじまり
「浅草は神社の町という印象をお持ちの方も多いかもしれません。しかしその始まりはお寺、金龍山浅草寺(きんりゅうざん せんそうじ)でございます」
「今から1370年ほど前、この地に住んでいた豪族、土師真中知(はじの あたえ なかとも)檜前浜成(ひのくまの はまなり)竹成(たけなり)兄弟計3名が隅田川で釣りをしていた際に、一寸八分(5cm5mm)の金の仏像を引き上げました」
「わずか5cm5mmの小さな仏像との出会いが浅草という町の礎となったのでございます。この3名を祀っているのが浅草神社、そして3名のことを三社様(さんじゃさま)と申します。毎年5月の中旬の土日に行われる三社祭りは浅草一のお祭り町全体が熱気に包まれます」
(編集者注:海中から拾い上げた金の仏像は聖観世音菩薩像と判明し、自宅に祀ったのが浅草寺の始まりと言われる。その後に土師の子孫の枕元に観音様が立ち、観音像を祀ってくれたので浅草寺の脇に神社を建立し三者を神様としてお祀りせよということで出来たのが浅草神社と言われる。現在の浅草寺は天台宗系の単立宗派で観音像の経緯から聖観音宗の本山になっている)
■雷門に刻まれた物語
「さあ、こちらが雷門でございます。右に風神(ふうじん) 左に雷神(らいじん)が祀られており、正式には風雷神門(ふうらいじんもん)と申します。(大きな提灯は)高さ3.9m、直径3.3m、重さ700kg。現在のものは六代目、2020年4月17日に掛け替えられております。オリンピックにむけて新調されたため比較的新しい提灯でございます」
「三社祭や台風の時などは収納されます。提灯の下をご覧ください。松下電気と書かれております。これは現在のパナソニック創設者、松下幸之助が当時神経痛に悩まされ、浅草寺の和尚にお願いをしたところ症状がよくなったため、お礼として奉納を始めたと伝えられております」
裏面には、松下電気 現パナソニック 松下幸之助奉納と記載されております。ぜひ裏側もご覧くださいませ。雷門をくぐりますと仲見世通りが続きます」









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