今でも見られるつくば科学万博と“初めての連節バス”「スーパーシャトル」のレガシー

今でも見られるつくば科学万博と“初めての連節バス”「スーパーシャトル」のレガシー

 2025年に開催された大阪・関西万博も無事に終了。開催期間が半年というのは短く、いつの時代も万国博覧会は開催終了とともに人々の記憶から消えてしまうものだ……。

(記事の内容は、2025年9月現在のものです)
執筆・写真/諸井 泉(特記除く)
※2025年9月発売《バスマガジンvol.130》『日本を走った初めての連節バス』より

■当時の記憶を留めるためにも遺産はしっかりと記録!!

万博記念公園駅東側広場に展示されている岡本太郎作「未来を知る」
万博記念公園駅東側広場に展示されている岡本太郎作「未来を知る」

 1985年に開催されたつくば科学万博。万博中央駅と会場を結んだ「スーパーシャトル」も、時間の経過とともに人々の記憶が薄れてしまうことについては例外ではない。

 しかし、開催された時に作られたモニュメントや施設、「スーパーシャトル」が通った道路遺構が今なお残されているので見ていきたい。

 (1)岡本太郎作「未来を視る」モニュメント(万博記念公園駅東側広場)

 つくばエクスプレス線のつくば駅の二つ手前に「万博記念公園」駅がある。この駅名の由来は駅から徒歩30分ほどのところに科学万博記念公園があることから付けれている。

 この地で1985年に国際科学技術博覧会(つくば科学万博)が開催されたが、駅の東側出口前の広場には岡本太郎制作の「未来を視る」と題したモニュメントが設置されている。

 このモニュメントは科学万博開催に際して製作されたもので、2005年8月24日当駅開業に合わせ、つくば市御幸が丘の科学万博記念公園から万博記念公園駅に移設されてものである。

 大阪市吹田市にも当駅と同名の「万博記念公園駅」(大阪高速鉄道大坂モノレール線)があるが、この駅にも岡本太郎が1970年(昭和45年)の日本万国博覧会(大阪万博)に際して製作された「太陽の塔」の姿を見ることができる。

 今でも当時と変わらぬ威風堂々とした姿で建つ「未来を視る」モニュメントは、現在でも当時のように未来を見据えているように思えた。

 (2)つくばエキスポセンター

 つくばエキスポセンターは、茨城県つくば市吾二丁目にある科学館で、公益財団法人つくば科学万博記念財団が管理運営している。前身は国際科学博覧会協会の政府館である。

 つくば科学万博閉幕後、宇宙・海洋・原子力・ナノテクノロジー・生命科学・地球環境について幅広く展示し最新の科学技術や身近な化学にしたしみをもってもらえるように開設された。また、科学万博メモリアルコーナーがあって、つくば科学万博の当時の様子が展示されている。

スーパーシャトルの通行のために造られた赤塚交差点下の地下道に入る現在の関東鉄道バス
スーパーシャトルの通行のために造られた赤塚交差点下の地下道に入る現在の関東鉄道バス

 (3)連節バス(スーパーシャトル)立体交差道路遺構

 連節バス(スーパーシャトル)の運行ルートは、万博中央駅ターミナルを出発し、妻木赤塚線から学園西交差点(立体交差)を左折、土浦岩井線を通って会場北ゲートまで。その間は片道2車線の幅員17m道路で、真ん中の1車線が連節バス専用レーンとなっていた。

 片道13km、平均速度は39km/hで、運転時間は片道20分であった。この妻木赤塚線は、国道6号線と土浦野田線の交差点が地下道になっており、信号待ちで止まらなくてもいいようになっていた。(学園西交差点は連節バス専用の大陸橋が作られていたが、現在は撤去されている)

 その地下道が当時の連節バスの車道であったことなど、教えてもらわない限りわからないが、その地下道の遺構が当時のままの姿で現在も使われているのは感慨深いものがある。

次ページは : ■各地で活躍中のBRTの原点は「スーパーシャトル」だ!!

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