名古屋から銘菓「ぴよりん」がバスになって飛んでいく! ぴよりんバス初便に乗車した!!

■出発式も車内も撮影まつり!

関係者のみならず報道陣や撮りバス陣も!
関係者のみならず報道陣や撮りバス陣も!

 そして午前8時に出発の合図とともに両社の社長や関係者、報道陣や多くのファンに見送られてバスは出発した。報道関係者で乗車券が手に入り実際に乗車したのは筆者だけのようだった。

車体のラッピングは前述の通りだが、車内のいたるところにもぴよりんのステッカーが貼られていて、なかなかに賑やかな感じになっている。バスターミナルを出ると名古屋高速へと入り、市内を南下する。平日の朝ということもあり、通勤ラッシュも予想されたが大きな渋滞もなく伊勢湾岸自動車道へ入ることができた。

 車内の様子はというと、やはりぴよりんを目当てで乗車している人が多いので話し声もあり賑やかだった。またもらったぴよりんを早速食べる人や、自分で持ち込んだぴよりんのぬいぐるみを並べて撮影をしている人もいて、それぞれぴよりんバスの旅を楽しんでいるようだった。

 ちなみにぴよりんが人気になった理由の1つに「ぴよりんチャレンジ」というものがある。ぴよりんは前述の通り洋菓子だが、プリンをババロアで包んだものということで非常にやわらかく崩れやすい。

 また揺れに弱いということで持ち帰りの際に振動を抑える緩衝材が入るものの、気をつけて持ち歩かないと家で開けてみると無残な形になっていることが多い。

改札時に乗客にぴよりんが配られた
改札時に乗客にぴよりんが配られた

 よっていかに崩さないようにして持ち帰るかという状況をSNSで公開する人が増え、そのハッシュタグとなったのがこの「ぴよりんチャレンジ」である。 筆者も過去に購入したことはあるが、できるだけ手に振動が来ないように慎重に持って歩いている。

 ただ今回は揺れが大きいバス乗車なので、早々に食べている人もいたようだ。その意味ではバスの乗客にぴよりんを配布するというのはこれまでの常識からすると正気ではなく、乗客は強制「ぴよりんチャレンジ」をさせられた格好なのがまた面白い。

 筆者はケースから出して30分ほど眺めていたが、ぴよりんは推奨の賞味時間が2時間というのと、揺れのほかに座席が窓側で日光が直撃してきたため崩れる前に食べることにした。これまでぴよりんをバスの車内で食べたことはもちろんないが、ぴよりんチャレンジがてらでとても美味しかった。

■PAでも撮影まつり!

早く食べないと…
早く食べないと…

 出発して2時間弱の午前10時前に新東名高速道路・遠州森町パーキングエリアに到着した。ここで10分の休憩となったが、バスからの降車を待っていたかのように乗客によるぴよりんバスの撮影会が始まった。

 PAにはバス停が設けられていることと、周辺にあまり車が駐車していなかったこともあり比較的撮影しやすい環境だったのでそれぞれが思い思いにシャッターを切っていた。

 バスの側面にはぴよりんのイラストと12周年の誕生日をお祝いする文章が書かれている。ちなみに誕生日なので「Happy Bithday」が本来の表記なのだが、JR東海バスとのコラボなので「Happy Busday」となっている点にも注目したい。

 また前面にはひよこの正面と12周年のロゴが、後部にもひよこの後ろ姿とぴよりんの文字が描かれており、バスの前後を走行する車にもしっかりぴよりんをアピールできるようになっている。通常の「HIGHWAY BUS」のロゴの部分もフォントと色を合わせて「ぴよりんBUS」となっているのも芸が細かい。

■まつりは続くよどこまでも!

後に到着したバステックも遠慮して1台分空けて停車
後に到着したバステックも遠慮して1台分空けて停車

 休憩後に出発したバスは順調に走行し、2ヶ所目の休憩場所であるEXPASA足柄に到着した。ここでも約10分の休憩となったが、乗車している乗客はもちろんだが、ちょうど休憩のため後からやってきた東京駅行きのスーパーライナー52号の乗客や、サービスエリアの利用者なども初披露となったぴよりんバスが気になって仕方がないらしく次々とカメラを向けていた。筆者も即席の撮影会まつりに参加して出発となった。

 出発後に東京方面の渋滞情報などが伝えられたあと、東京料金所の先にある首都高速道路の用賀パーキングエリアに臨時停車する旨の案内があった。用賀パーキングエリアには渋滞などで大幅な遅延が見込まれる際の降車専用バス停が設置されており、徒歩5分で東急田園都市線への乗り継ぎが可能になっている。

 用賀駅から渋谷駅までは12分なので、遅延したバスでお急ぎの方は利用を検討するとよい。用賀パーキングエリアには13時に到着した。ダイヤ上はバスタ新宿に13時4分着なので相当に遅れる可能性があり、ここで10数名が下車した。

 首都高速の渋滞をクリアし、バスタ新宿へ到着したのは予定より約45分遅れだった。ここで多くの乗客が下車し、残った10人ほどが終点の東京駅まで乗車した。

 首都高を降りてバスタ新宿を回ったバスは、そのまま甲州街道を東へ向かい日本橋を目指す。終点の東京駅日本橋口に到着したのはの14時25分、予定より50分遅れの到着だった。

 ちなみに最後まで乗車した乗客は、もちろん遅延しても東京駅が便利だから乗車したはずだが、実際には多くの乗客が降車後に撮りバスをしていたので、バスマニアかぴよりんファンということだろう。

 初便から大幅な遅延でちょっとお疲れ気味のぴよりんバスは羽根を休めるために、江東区のジェイアールバス関東へ向かうため永代通りを飛んでいった。

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