LCC航空の普及で、全国の都市間や海外に格安で移動することが可能となった2012年、空港までの交通も格安運賃での移動に拍車がかかった。「1時間/1000円で都心から空港へ」を看板に、「東京シャトル」が大ブレイク!! そして定時運行確保で格安路線が大好評となり、利用者はみるみる増えていった。
●東京シャトル(東京駅〜成田空港)
○運行会社:京成バスシステム(京成バス・成田空港交通・リムジンパッセンジャーサービス)
○乗車・撮影:2020年1月
(記事の内容は、2025年9月現在のものです)
執筆・写真/石川正臣
※2025年9月発売《バスマガジンvol.130》『思い出の長距離バス』より
■LCC航空の大盛況に応じて2路線が開業
2012年、都心から国内のほとんどの場所へ飛行機を利用して移動しても、1万円程度で行けるようになった。
それは「ローコストキャリア」、通称LCCと呼ばれる格安航空会社の登場・運行開始に伴ってのものだった。出発地である成田空港は都心からやや遠く、空港までの料金も格安運賃で2路線が登場。そのひとつである京成グループを中心とする、「東京シャトル」の運行が始まった。
もう一方は「THEアクセス成田」と命名され、千葉県に本拠地を置く平和交通を主体とするビートランセグループとして登場し、サービスや予約などの違いがありながらも競合していた。
東京シャトルのルートは道路通行料金の安い、首都高7号線から京葉道路を経由するもので、所要時間の関係で化粧室は省略された。車両は緑色主体とした共通カラーの新車で統一。東京駅からすぐ高速に入り、成田まで一気に駆け抜けた。
東京駅外堀通り沿いの乗り場は、ニュースになるほどに多くの人でごった返していた。次々と発車して行く一方で、次々と成田から到着便が到着し係員は大忙し。乗車便が着車すると乗車券や荷物受けに対応し、発車すれば車内放送も終わらないうちに5分で宝町ランプから高速入り。
すでに東京の東側、道路混雑も解消していくあたりへ進むころ、「東京駅のこんな近くににインターあってすぐに高速入りとは、成田まで1時間というのも納得だ」といった乗客の声が響いた。
隅田川を渡ってスカイツリーが見えてくると、スマホ取り出す人が増えてくる。国内各地へ帰京する人や海外へと帰国する人も、東京を代表する風景として思い出に残すべく写真撮影をするのだろう。
首都高速7号線でビル群を抜けて京葉道路へ進入し、宮野木から東関東自動車道へ、すでに中間地点だ。すれ違うバスが多く、そのほとんどが成田空港発の様子。
左に成田山新勝寺が見えてくると進路は右へ。ターミナルビルに向けて進み、成田空港に到着する。主にLCC航空が発着する第3ターミナル、続いて第2、そして第1ターミナルと停車し、終着となる。
■10社の統合によって1日300便! 近くの高速路線へと成長した
東京シャトルは運賃と定時性確保で好評となり、格安でも各便満席で採算ラインとなった。
しかしTHEアクセス成田と同じ区間に路線が存在するため乗車を間違える人が多く、利用者サイドからの分かりにくいとの意見により、両路線は合併してエアポートバス東京・成田として再出発となった。
ジェイアールバス関東、京成グループ6社、ビートランセグループ3社との計10社で、1日300便近くを運行する国内最大級の高速路線として成長を遂げた。
運行ルートは混雑の少ない湾岸線に統一、化粧室もついて運賃は1500円となった。都内のほかの場所からの路線も開業したが、立地条件は東京駅発にはかなわいものの、利用者は絶えない。
また京成バスシステムは2006年に創業し、2025年3月の会社統合で京成バス千葉セントラルとなり、会社も路線も成長、京成バスシステム唯一の高速バスとして歴史の1ページを飾った。
【画像ギャラリー】東京から成田までが安く快適に!! LCCの登場によって会社も路線も成長した京成バスシステム「東京シャトル」(11枚)画像ギャラリー













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