全国に25,000以上あると言われる路線バスの中で、都府県境を越える一般路線バスとなれば、極端なまでに数が減る。そんな県境越えバスの様子を見に行くシリーズの第23弾目くらいに訪れたのは、東京都と山梨県の境界を越えて走る、西東京バス「奥12系統」だ!
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWeb内本文上とギャラリーに、西東京バス奥12系統の写真があります)
■東京の奥地を走る県境越え系路線バス
東京都にこんな凄い大自然あるの!? 何度来ても爽やかな感動を呼び覚ましてくれるのが、本州都内の西の果て・奥多摩町だ。
奥多摩町の中心部へはJR青梅線を使って終点まで乗っていけば簡単にアクセス可能。緑豊かな周囲の様子に加え、背景には山々が連なり、駅周辺にいて既に秘境の風情は十分。
山深い奥多摩の風景を眺めているうちに、あとは来た道を戻るしかなさそうな、行き止まり感も少なからず伝わってくるかもしれない。
ところが何と、奥多摩から更に先の山梨県へ行けてしまう路線バスが出ている。西東京バスの「奥12系統」がその一つだ。
■二つあるうちの一つ
奥多摩を拠点にした山梨方面への路線バス……実は2路線ほど通っている。一つは奥多摩町内の都県境から約8km西へ進んだ丹波山村方面の路線。もう一つは、丹波山村から直線距離で5kmほど南にある小菅村方面の路線だ。
いずれも西東京バスが運行しており、丹波山村方面には「奥09系統(途中の鴨沢西止まり)」と、「奥10系統(丹波山村役場行き)」が向かう。
奥10系統のプロファイルは2023年6月にバスマガジンWebで紹介したことがあり、2026年5月現在も運行中。今回はもう一つの小菅村方面への「奥12系統」に注目してみたい。
■運転日限定でレアキャラ化
西東京バス「奥12系統」は、JR奥多摩駅の向かいにある奥多摩駅バス停と、山梨県の小菅村の中心部を経由して、中心から80mほど高台にある温泉施設・小菅の湯との間およそ25.8kmの区間を結ぶ、全長9mクラスの中型路線車を使用した一般路線バスだ。
2026年5月現在のダイヤを参考にすると、土日祝のみの運転で1日2往復の設定。奥多摩駅発が10:05と14:15、小菅の湯発が11:15と15:25となっている。
元々は平日にもバスが出ていたのだが、2024年10月のダイヤ改正時に平日便が全て廃止になってしまい、そのため現在はレア度が若干増した形だ。
県境越え系路線によくある極細ダイヤなのは否めないところであるが、早朝と夜だけのような運行形態ではないので、曜日にさえ注意しておけば観光目的でもそれほど難しくはない。
ちなみに、平日には奥12系統の代替措置として、ワゴン車を使用した小菅村の村営バスが運行しており、西東京バスと村営バスを組み合わせて、奥多摩〜小菅村を移動できる。
村営バスは朝以外の便は予約が必要なほか、村外のバス停での乗降は西東京バスとの乗り継ぎが条件になっているなど、普通の路線バスと利用方法に結構違いがあるので要確認。






コメント
コメントの使い方