富士急行らが、富士五湖周辺の周遊バス、鉄道、遊園地や美術館などを「顔パス」で利用できる「富士五湖 顔認証デジタルパス」の実証実験を開始した。非接触の観光モデルを構築し、エリア内の回遊性向上を目指す。
文・写真:バスマガジン編集部
【画像ギャラリー】バス、鉄道、観光施設が「顔パス」でOKのMaaSとは!?(7枚)画像ギャラリー「顔パス」で乗車、入場できるスマホアプリ
パナソニック、富士急行、ナビタイムジャパンの3社は、10月27日より、周遊電子チケット「富士五湖 顔認証デジタルパス」の販売を開始した。
富士急行バスが運行する周遊バス、富士急行の鉄道(河口湖~下吉田)やロープウェイが2日間乗り放題になるほか、富士急ハイランドのフリーパスなどが含まれる。
特徴的なのが、パナソニックの顔認証技術によって、乗車券などを提示することなく「顔パス」で乗車や入場できる点。あらかじめ利用者自身がスマホで顔写真を登録し、乗車時にはバスの運賃箱、駅の改札などに設置された認証機によって同パス保有者だと認識される。
「ハイランド」フリーパス用アプリを活用
機能やスマホアプリ自体は、既に富士急ハイランド内のフリーパス(アトラクション乗り放題)用に運用されているもので、バスや鉄道などに対象を広げて「観光型MaaS」アプリとして活用する。
「観光型MaaS」アプリは全国で乱立状態だが、個別の旅行先ごとに専用のアプリをインストールしてもらいづらいのが課題。「ハイランド入園客の9割が現に利用している」(富士急行・雨宮正雄執行役員)ことから、その課題はクリアしていると言えそうだ。
同パスは2日間有効で大人6,300円~。AIによる混雑予測に基づき価格が変動するダイナミック・プライシングが導入される。実証実験は12月31日まで。
【画像ギャラリー】バス、鉄道、観光施設が「顔パス」でOKのMaaSとは!?(7枚)画像ギャラリー