WILLER EXPRESSは2022年4月29日(金)より「広島〜福岡・佐賀線」の運行および「博多バスターミナル」への乗り入れを開始する。3月28日(月)より「WILLER TRAVEL」で予約受付を開始していて、「広島〜福岡・佐賀線」の運行開始記念キャンペーンを実施する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】ウィラーが広島-福岡・佐賀線を開設!大阪線も博多バスターミナルに乗り入れを開始する(1枚)画像ギャラリー「広島〜福岡・佐賀線」の運行
広島から小倉・博多・佐賀間を昼行3往復・夜行1往復運行する。 広島と佐賀を結ぶ高速バス路線は日本初だ。
福岡と広島を結ぶ高速バスは、かつて山陽自動車道が全通していない時代に西鉄と広島電鉄の共同運行で福岡-広島線(ミリオン号)が中国自動車道・広島自動車道経由で走ったのが最初だった。夜行には距離か短かすぎ、昼行では時間がかかりすぎるという難点はあったものの、北九州市街地には停車せずに運行時間短縮を図った。
西鉄は2名乗務ではコストが掛かりすぎるため1名乗務で途中の湯田パーキングエリアで待機運転士が交代していた。その後に山陽自動車道が開通したものの、競合相手が山陽新幹線なので乗車時間が長すぎ西鉄も広電も西工スーパーハイデッカー3列シート専用車を投入していたがあえなく撤退してしまった。
その後、広福ライナーがJR九州バス、中国ジェイアールバス、広交観光、中国バスにより新規路線として運行を開始し現在に至る。広福ライナーもミリオン号と同様に北九州市街地には停車しないので福岡側の事実上の乗降機会は博多しかない。
広福ライナーの夜行便は福山まで東側に延長して運行されるが、ウィラーの便は全便が佐賀発着なので西側に便利な路線だ。
「博多バスターミナル」への乗り入れ
「大阪~福岡・佐賀線」ならびに「広島〜福岡・佐賀線」の全便が、4月29日(金)より「博多バスターミナル」への乗り入れを開始する。「博多バスターミナル」は博多駅徒歩1分に位置し、複合商業施設が併設され利便性の高い。
福岡市内で最も便利な交通の要衝は天神なのだが、ここは西鉄の牙城なので西鉄が関与する路線でないと西鉄天神高速バスターミナルへの乗り入れはできない。よって広福ライナーと同様に福岡市では博多バスターミナルだけが乗降場所になる。
また北九州市内は小倉駅新幹線口に停車するが、4便のうち昼行1便と夜行便しか停車しないので北九州市内発着では乗車機会は2便しかないことに留意しなければならない。
車両はWILLER EXPRESSの代表的な4列シート「 Relax(リラックス)」。4列シート車なので座席は広くはないが仕切りがあり同社の夜行便でも使用されるタイプだ。運行担当会社は祐徳自動車。
運行開始記念キャンペーン
運行開始を記念し、同社では2つのキャンペーンを実施する。まずは「広島~福岡・佐賀線」で「ばり割(片道2,500円)」「ばりばり割(片道880円)」を販売する。「ばり割」は数席限定、「ばりばり割」は1便につき2席限定だ。
次に、抽選で5名に「広島~福岡・佐賀線」の予約に使える5000円クーポンが当たるTwitter投稿キャンペーンを実施する。詳細はWILLER TRAVELの公式Twitterを参照。
コロナの影響で高速バスは減便や運休が相次ぎ、バス事業者の新規路線の開設には及び腰の感があるが、祐徳自動車が運行会社に加わったことにより同社の佐賀・福岡発着の路線が今後さらに充実するのかもしれない。
【画像ギャラリー】ウィラーが広島-福岡・佐賀線を開設!大阪線も博多バスターミナルに乗り入れを開始する(1枚)画像ギャラリー