東武鉄道は人気の車両スペーシアXと日光エリアの各スポットをつなぐハイグレード貸切の運行を開始する。バスで日光エリアにおける上質な二次交通サービスを提供する。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■「SPACIA X NIKKO CRUISER」誕生の目的
東武鉄道と東武トップツアーズおよび日光交通では、2025年10月より日光エリアにおいて、上質な二次交通サービスを提供することを目的に、ハイグレード貸切バス「SPACIA X NIKKO CRUISER」の運行を開始する。
この車両は、スペーシアXのデザインコンセプトを受け継いだデザインで、座席数はスペーシアXのコックピットスイートやコンパートメント等の貸切利用にも対応できる18席を配置している。グループ旅行や少人数の団体利用などを想定し、3列シートや国内線ファーストクラスと同様の座面幅を確保し、ゆったりとした快適な移動を実現する。
東武鉄道では、これにより日光エリアにおける上質な二次交通の充実を図り、魅力的な日光エリアの観光スポットや体験コンテンツ、さらには同社グループ宿泊施設等をつなぐ高付加価値な旅行パッケージの造成を可能とし、日光エリアの経済活性化やブランドイメージの向上などを目指すとしている。
■車両デザイン
外装はスペーシアXとの繋がりを表現するため、スペーシアXのデザインを踏襲し、竹網み細工のモチーフと高貴な白を採用した。
内装はスペーシアXとのつながりを表現するため、 スペーシアXでも使用している江戸時代の伝統色「四十八茶百鼠」をベースにデザインした。非日常的な空間を提供するために、日光の象徴である日光金谷ホテルのノスタルジックさと、江戸文化を融合させた、煌びやかで粋な室内デザインを演出した。
■車両は中型ハイデッカー車
定員は20名(客席18名、運転席1名、ガイド席1名)で、客席のシートピッチは1050mmだ。スペーシアXのコックピットスイートやコンパートメント等の貸切利用にも対応できる。車両仕様は、全長8990mm・全幅2490mm・全高3485mmの中型ハイデッカー車だ。
主な車内設備は、座面有効幅510mmは国内線ファーストクラス座面幅相当で、シートにはAC100VコンセントやUSBポート、レッグレスト、フットレスト、ドリンクホルダー、格納式大型テーブル、ポケット等を装備する。
■中型車だからこその一体感
スペーシアXの特に個室は平日でも予約をとるのが難しく、乗るだけでも価値ある大人気の東武が誇る車両だ。日光到着後は路線バスかレンタカーという選択が主だったのが、グループ旅行では上質なバスで観光と宿泊送迎を専用車両でパッケージにできるところに意義があるのだろう。
この車両は9メートルの中型車だが、定員が少なく全長が短い中型であるがために、車内での一体感が容易に築けそうだ。貸切車なので、基本的には知っている仲間しな乗っていないのでなおさらだろう。グループで電車といっしょに貸し切って一体感のある日光観光で乗りたいバスの誕生だ。
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