ひとつのバス事業者を掘り下げて紹介する、バスマガジンの名物コーナー。今回は2020年に遡って、1月発売号で掲載した、名鉄バス編を振り返って紹介する。
名鉄バスは名古屋鉄道のバス事業を引き継ぎ2004年に発足。愛知県中西部の名鉄各線・JR中央本線沿線に路線を広げている。高速バスは東北・四国・九州への夜行路線のほか、関東・信越・北陸・関西方面に多くの路線を展開。愛知県内や隣接県への近距離路線も営業する。
また中部国際空港と県営名古屋空港へのリムジンバスも運行している。
(記事の内容は、2020年1月現在のものです)
構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
※2020年1月発売「バスマガジンVol.99」より
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■駅にアクセスする地域密着路線 中央走行方式の基幹バスも運行
●愛知県庁
名鉄バスは名古屋鉄道が100%出資する子会社。名古屋市中村区に本社を置き、岡崎、豊田、知立(ちりゅう)、名古屋、名古屋中央、津島、一宮、春日井の8営業所および岡崎管内の蒲郡管理所を拠点に営業している。
また小牧・春日井地区の路線の一部を名鉄グループの東濃鉄道に管理委託している一方、名古屋市交通局大森・野並営業所の管理を受託している。乗合バス営業キロは6204.9km、従業員数は1707人となっている。
●JR名古屋駅
一般路線は名鉄・JR・名古屋市営地下鉄の各駅を起点に運行。住宅地や大学、医療施設、大型商業施設などを結び、地域密着の輸送を行っている。バスの定時性確保のため、1985年に名古屋市交通局とともに基幹バスの運行を開始。栄~引山間では国内唯一の中央走行方式が採用されている。
2000年代にはJR東海バスが撤退した岡崎・瀬戸地区の一部路線を譲受。半面、中山間地域などの閑散路線の整理が進められ、グループ各社やコミュニティバスにより代替された。
●出来町
こうしたなかで、08年には子会社として名鉄バス中部と名鉄バス東部を設立。約半数の路線をこの2社に管理委託した。しかし環境の変化を受け、18年には名鉄バスに統合された。
近年はICカード乗車券「manaca」の導入、バスの運行情報を携帯電話等に配信する「名鉄バスロケーションシステム」の採用、名古屋・津島営業所におけるパーク&ライドやサイクル&ライドの実施といったさまざまなサービスアップが進められている。
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