新型コロナウイルスまん延にともなう緊急事態宣言が延長されることにより、多くの高速バス路線が運休または減便をしている。状況を鑑みれば仕方のないことだが、どの路線が運行していてどの路線が減便または運休しているのか混乱してしまうのも無理はない。
高速バスの一大発着地である福岡を中心とする西日本鉄道が運行にかかわる、または運行支援をする路線について西鉄が発表している分をまとめてみたので、移動の際は参考にしていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】緊急事態宣言の延長で高速バスの運休・減便も続く
福岡を発着する高速バスで当面の間全便を運休する路線
福岡を発着する路線で全便が運休になっているのは次の通り。運休期間はいずれも定められておらず、当面の間となっている。 本稿には掲載しておらず西鉄以外の単独運行で福岡を発着する路線もあるので注意していただきたい。
運休中の路線
福岡・北九州~東京(はかた号)
佐賀空港~福岡
北九州~別府・大分(ゆのくに号)
福岡・北九州〜倉敷・岡山 (ペガサス号)
福岡 〜 島原(島原号)
福岡~下関(ふくふく号)
一部の便が運休または特別ダイヤで運行する路線
期間を掲載している路線以外はいずれも当面の間として期間は定められていない。 本稿には掲載しておらず西鉄以外の単独運行で福岡を発着する路線もあるので注意していただきたい。
一部運休中の路線
福岡・北九州~名古屋(どんたく号)
福岡~北九州
福岡 〜 北九州空港(福北リムジンバス) 期間:9月1日~9月30日
北九州エアポートバス
福岡~行橋 ※土日祝のみ
福岡空港 〜 久留米
福岡~佐賀
福岡空港 ~ 佐賀
福岡~長崎(九州号)
福岡・福岡空港~佐世保
福岡・福岡空港~ハウステンボス
福岡・福岡空港~熊本(ひのくに号)
福岡・福岡空港 〜 杖立・黒川温泉
福岡~大分(とよのくに号)
福岡~別府(とよのくに号)
福岡・福岡空港 〜 湯布院(ゆふいん号)
福岡・福岡空港~日田
福岡~宮崎(フェニックス号)
福岡・福岡空港 〜 延岡(ごかせ号)
福岡~鹿児島(桜島号)
減便の運行形態はさまざま
西鉄単独路線や共同運行会社がある路線もあり減便形態は異なる。昼行便については特別ダイヤを編成してさらに一部の便を運休にしたり、間引き運転をしたりしている。夜行便については、隔日運行にしたり運行する曜日を限定したりとさまざまだ。
日本中で多くの高速バス路線が運休しているが、あまり長く運休期間が続くと移動手段としての存在感が薄れ、忘れ去られてしまう危険もある。乗る側としては複数の移動手段がある中で選択肢が減ることによる不便から、長期の運休により選択肢にもならなくなってしまう可能性はある。
また時間はかかるものの、目的地に乗り換えなしで直行できるのが高速バス最大のメリットなのに鉄道は運行してバスは運休では人によっては最も便利な選択肢から消えてしまうことになる。
運行事業者としては、県境をまたぐ移動、ましてや発着地とも緊急事態宣言が発出されていては運行しにくい事情がある。都市間を直結している利便性がまん延地域を直結していることになってしまうからだ。
運行と運休を繰り返す不安定な運行状態での乗務員の確保や車両の稼働はトータルで事業者の負担にもなるだろう。
バスファンとしては一刻も早く高速バスの運行を再開してほしいところだが、こればかりは推移を見守るしかなさそうだ。今回の運休のまま廃止になってしまう路線が出ないように祈るばかりだ。
(本稿の運行情報部分については正確を期すように努めていますが、ご利用の際は必ず事業者発表のバス停掲示やホームページ等をご確認の上でご計画ください)