羽田や成田のような大空港と、バスによる交通アクセスはセットのようなものだが、それは地方でもほぼ変わらないらしい。果たして真偽のほどは!? 北海道・釧路空港の実情を、現地へ行って確かめる!!
文・写真:中山修一
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■道東で一番大きな空港
北海道を地図で見て、上下の突端部分を除いた右寄りの地域を総称して道東と呼ぶ。このエリアには紋別、中標津、女満別、釧路、帯広の5空港が営業しており、すべて羽田空港からの直行便が乗り入れる。
どの空港もジェット機に対応した滑走路1本を持つが、紋別と中標津の滑走路が長さ2,000mに対して、女満別、釧路、帯広は2,500m取られている。
1日あたりの発着便数は紋別:2、中標津:10、女満別:26、帯広:14、釧路:24。便数では女満別が最も多いが、前者4空港が地方公共団体の運営、釧路のみ国が管理している点を加味すると、道東エリアでは釧路が一番大きな空港にあたる。
また、釧路空港には同エリアを象徴する鳥である、タンチョウのイメージを取り入れた「たんちょう釧路空港」の愛称が付けられている。
■どこから来て、どこまで行ける?
2023年12月現在、羽田、新千歳、丘珠の3空港から、それぞれ釧路を結ぶ旅客便が就航している。ではこの釧路空港に降り立った後・もしくは向かう場合、タクシー以外の公共交通機関には何があるだろう?
釧路空港を住所で見ると釧路市に位置している。同じ市内なら釧路市街まで歩いて行けそうな気がするかも知れない。
ところが釧路市街から釧路空港まで、直線距離で約16km離れている。横浜市青葉区の端から、横浜市内の横浜駅へ行くのが物凄く遠いのと要領は一緒だ。
徒歩移動が半日仕事になるくらい離れ離れの関係なら、確実に移動手段が用意されているハズ。問題はどこへ向かえて、どこから来られるか、だ。
■分かりやすいアクセス事情
釧路空港まで繋がる鉄道は作られたことがなく、タクシーを除く公共交通機関はバスのみだ。現在のところ、地元のバス事業者である阿寒バスが、3種類の空港バスを運行している。
肝心の行き先(始発)がどこかと言えば……バスの走行距離にして約22km先の釧路市街地と、約56km離れた道東の人気観光地・阿寒湖。このほかに空港近隣の温泉施設へ行くバスが若干ある。
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