■足並みを飛行機に揃える
バスの内訳としては、阿寒湖〜空港〜JR釧路駅前を結ぶ路線が、1日あたり夏季4往復・冬季3往復。さらに阿寒湖〜空港止まりの予約制連絡バスが1往復設定されている。空港〜釧路市街地を結ぶ連絡バスは1日13往復、温泉施設方面は2往復だ。
各バスの多くが、釧路空港を発着する飛行機の時間に合わせて運行しているのが特徴。釧路市街地行きの場合、飛行機の到着後15〜20分後にバスが出る、地方空港の連絡バスによくある方式が取られている。
市街→空港行きでは、どのバスも飛行機の出発40〜50分くらい前に到着するよう調整されているため、レンタカーやマイカーがなくてもアクセスには困らない。
とはいえ昭和の時代の「ヒコーキ乗るなら2時間前」のお約束が国内線でも未だに色濃く残っているせいか、人によってはちょっとギリギリな印象を抱くかも。
実際どうなのか試してみたところ、これが意外と絶妙なタイミング。空港内のお土産屋さんを覗いて買い残したものがないか最後にチェックしつつ、保安検査場を通過して改札が始まるまでの流れには、必要にして十分な持ち時間だった。
■極端に変わる景色
釧路市街のバスの要衝といえば、JR釧路駅の隣にあるバスターミナルだ。ただし空港連絡バスは約1km離れた複合施設の「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」が始発停留所で、釧路駅バスターミナルは途中の停車ポイントになる。
バスは全区間一般道を通るが、ハイデッカータイプの高速車が使われる。予約は不要(不可)で、市街から空港までの所要時間はおよそ55分、運賃は950円だ。空港連絡バスということで空港以外での下車はできない。
釧路市街から行くと、最初の11kmほどは人工物に囲まれながら進んでいくが、途中の大楽毛(おたのしけ)駅を過ぎたあたりから、急に建物がなくなり、広大な自然の様相を見せ始める。原野にポツンと滑走路、それが釧路空港の立地だ。
バスに乗って10分くらい経ち、急に眠くなって目が覚める頃には、都会だった車窓からの景色が全くの別物に変わっていること請け合いで、本当に同じバスに乗り続けているのか? と錯覚してしまうほどのギャップの凄さに驚くかも!?
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