バス運転士が不足する問題の1つに理不尽なクレームというのがある。夏になるとバス運転士であろうがなかろうが推奨されるのが水分補給である。運転士だって水分補給はする。しかしその行為そのものにクレームを入れる人がいるのもまた事実だ。本稿ではそんな理不尽なクレームは気にせず、今年も暑いだろう夏に冷たいドリンクが1日中飲めるアイテムも同時紹介するので運転士もそうでない方も参考にしていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■運転席の環境
何が気に入らないのか分からないが、運転士が水分補給すると文句を言う人がまれにいる。運転士が脱水で倒れて自分が乗っているバスが事故っても構わないのだろうか。このような理不尽なクレームは運転士の心理的なストレスに直結するのでやめていただきたい。
さて、バスの運転席というのは見た目よりも過酷な環境である。エアコンの吹き出し口はあるのだが、お世辞にも快適な風が来るとは言い難い。三方をガラスに囲まれているのでバスの車内で最も気温が高い位置であることには違いないのだが、それにしても客室よりもかなり暑いのだ。
というわけで、ほとんどのバス事業者では運転士の水分補給を規制してはいない。ちなみに記者がアルバイトで所属する事業者の場合はバス車内への持ち込みについて特に規定はなく、ペットボトルだろうがマイボトルだろうが、運転士はそれぞれの好みにより持ち込んでいる。
■点呼から点呼まで冷たいドリンクが欲しい!
記者の場合は出庫から入庫まで短くても8時間、長くて14時間もの拘束時間である。もっともハンドル時間制ではなく拘束時間制なので、拘束時間が長ければ長いほど給与は高くなる仕組みだが、夏は常に冷たい飲み物が欲しいのだ。これは人によるのであくまでも記者の好みでの話なのは言うまでもない。
常温が好きな方や、ドリンクの中身についても水やお茶、コーヒーやスポーツドリンクとさまざまだ。コーヒーは利尿作用があるのでトイレが近い運転士は避ける傾向にあるし、スポーツドリンクは塩分入りが多いので夏の水分補給には最適だが対応するボトルが少ない等、一長一短だ。
■1年で何がどう変わった?
冷たいドリンクが欲しい人は帰るまで氷が残っていて欲しいのが人情だ。暑い運転席ではなおさらだ。そうなるとステンレス製真空ボトルが欲しくなるわけだが、昨年の同時期にも同様の記事を書いた。それは関連記事に掲載するのでご覧いただきたいが、1年後にステンレスボトルが進化したのかどうかを大阪にあるメーカーのピーコック魔法瓶に取材した。
昨年の記事では、まず大きさの問題があり乗務用のカバンはそれほど大きくないため、500mlでは高さ制限オーバーで無理なので、400mlのボトルを選択して使用した。そしてステンレス鋼の素材はSUS316で、炭酸でなければ使用後にすぐ洗浄する条件で何を入れても構わない製品だった。
今年のモデルも同様にSUS316を使用しているのでスポーツドリンクも問題なく入れてよい。そして昨年の記者の要望が採用されたのかどうかは分からないが、ボトルを少し太くして高さを抑えた設計になっていて、おかげで乗務用カバンに500mlボトルが入るようになった。よって今年は500mlボトルで検証する。




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