LED化に先鞭をつけた事業者たち 東急、京急、関東バス:編

《関東バス》古い書体のカラー幕がレトロ感を感じさせる

関東バスは初めて黒幕を採用し、5Eの顔にマッチした方向幕に仕上げた。側面幕は白幕で小型なのも7E初期まで続いた

 関東バスの方向幕といえば「黒ベタ幕」。カラー幕の走りといえる黒色一色のベタ印刷幕をいち早く採用し、近代化された車両の表情にマッチした選択をした。

 そのためカラー幕で古い書体のコマが多く、最後までレトロ感が漂っていた。前面・後面は黒ベタ幕だが側面幕は白幕になっているのも昔からまったく変わっていない。後面幕のみ横幅が30cm大きいものを採用しているのも特徴だ。

 立川バスと同じくローマ字併記のコマが少なく、黒ベタ幕はごく一部の路線と武蔵野営業所の最後の仕様の幕以外ローマ字併記はない。だが側面幕はローマ字併記をした幕が多く、幅が小型タイプ(並サイズと呼ぶ)でもローマ字併記された幕が存在する面白い事業者である。

 バスの方向幕は基本的に前横後の3つの幕が連動するようになっているが、関東バスは側面幕のみ別指令式を採用しており、運転士の途中交代が多く1日中同じ路線を走ることの多い関東バスとしては側面幕を動かさなくてもよい効率的な仕様である。オージ製表示機を採用し幕は関西のメーカーのものを採用する。

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