あの「はかた号」を超える長距離バスがあった!?? 獅子が吠える「ライオンズ号」を振り返る

朝日の中、関門海峡を車窓に望める楽しみがあった!!

車窓から。関門大橋を渡り、いよいよ九州入り
車窓から。関門大橋を渡り、いよいよ九州入り

 SAを出発すると車内は消灯となる。バスは東名、名神、山陽道と西へと快走する。6:00になると夜も明けて、カーテン越しに陽が漏れ入ってくる。吉備SAで乗務員交代があった。

 次の休憩はいつだろう、と思っていると、8:30過ぎにスピーカーから朝の放送が流れる。しばらくして到着したのは下松SA。ここで洗面タイムとなった。すでに山口県まで走って来たのか、とちょっと感動。

 続いていよいよ関門橋を渡る。九州行きの夜行バスだと、このあたりでやっと夜が明けた、という時刻の通過だが、このライオンズ号は夜が明けてから時間が経過しているので、十分に関門海峡を見物することができた。

福岡天神に到着。長い旅は無事終了した
福岡天神に到着。長い旅は無事終了した

 さあ終点は近い、九州の地を軽やかに走る。高速を降りて博多バスターミナルへ。“埼玉から来たのだぞ”と多くの西鉄バスに語り掛けているかのように思えた。新宿発のはかた号とすれ違い、西鉄天神バスターミナルに到着。

 このライオンズ号は、老舗のはかた号と違い、前述の通り4列で1都2県から関東を発車する。乗務員も大変だが乗車する乗客も窮屈なはず。しかし乗車当日は10人にも満たない乗客数だった。

 平日であったこともあると思うが、あまりにも少ない乗車率には、運行中止という運命が待っていた。そして西鉄高速バスも思い出のバス運行会社となった。

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【画像ギャラリー】あの「はかた号」以上の長距離を運行していた最長距離のバス!!「ライオンズエクスプレス」

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