■コッソリ運行!? いやいやイチオシの一般路線バス
空港リムジンバスに隠れて、実は一般路線バスもある。ことでんバスが運行している「由佐線」がそれに当たり、高松駅〜由佐〜高松空港を約1時間で結んでいる。通しの運賃は770円だ。
ほとんどの空港(飛行機)利用者は、市街地などに早く向かえて、快適性にアドバンテージのあるリムジンバスを選択するのが普通なためか、空港のWebサイトを見ると、由佐線の紹介はリムジンよりもアッサリしている。
上り/下りそれぞれ1日6本と本数は少なめ。「路線車で空港へ行きたい」のような乗りバス趣味目的はともかく、由佐線を普通に使うなら、リムジンバスが停まらない場所〜空港間での利用がメインと言える。
■空港行きじゃないバスで空港に行ける?
高松空港へ通じる道の途中に自動車専用ゲートなどはないため、行こうと思えば徒歩でもアプローチできる。バスを絡めるなら、直接関係のないバス路線の、空港に最も近い停留所で降りて徒歩で向かうパターンが考えられる。
実践するなら、ことでんバス塩江線の「岩崎」バス停で下車するのが現実的だ。ここで降りると、空港正面または滑走路側どちらの方角からも歩いて空港まで行けなくもない。
正面の場合は3.4km、滑走路側は5.5kmくらいの距離を歩く。前者のほうが近いものの、滑走路の外周を歩いて回る機会なんて珍しいと考えれば後者にも魅力が生まれる。
滑走路側から回ると、途中で公園「さぬきこどもの国」に立ち寄れる。公園には子供向けの施設をはじめ、89年間現役を維持した琴電60形電車や、国産ターボプロップ機YS-11が静態保存されている。
また、滑走路下にはトンネルが通っており、そこを通れば滑走路側から空港正面までショートカットできる。
ちなみに、岩崎バス停から1.5kmほど離れた「鮎滝」バス停で下車しても空港に徒歩で向かえるが、歩道のない区間が続くため、岩崎停留所のほうが安心かもしれない。
高松空港の施設は小高い丘の上に作られており、岩崎バス停を基準にすると更に80mほど標高が上がる。楽しい上り坂との対決が待っているのは、どのコースを選んでも変わらない。
高松空港の場合、直行リムジン、のんびり一般路線、途中で徒歩チャレンジなどなど、バスをベースにした色々なアプローチ手段から選べるわけだ。
実際試してみたところ、2回訪問して1回目は岩崎バス停滑走路回り、2回目が由佐線になった。趣味の乗りバスとなれば、なぜか変な行き方ばかりを追い求めてしまうものだ。
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