おじゃまします! バス会社潜入レポート 広島電鉄編【その4】

おじゃまします! バス会社潜入レポート 広島電鉄編【その4】

 バス会社の運営する路線や保有するバスを詳細に紹介する「おじゃまします! バス会社潜入レポート」。今回は「広島電鉄編」の最終回。

 広島電鉄では一般路線、高速、貸切ともに統一されたモスグリーンの広電カラーを採用している。そのため運行タイプに関わらず、同社のバスであることがひと目でわかる点が評価されている。

 ただし、共同運行5社と共通化されたブルーを基調としたボディカラーのエアポートリムジンと、別法人でありコミュニティバス的運用のボン・バスを除く。高速バスには減席しパウタールームやトイレを装備する車両もあり、利用者に好評だ。

 最終回では広島電鉄の主要ラインナップの車両をご紹介しよう。また画像ギャラリーでは高速バスを特集しているので、こちらもお見逃しなく。

構成・執筆・写真/加藤佳一(B.J.エディターズ)
写真協力/(H)エイチ・ディー西広島、(S)鈴木文彦
※2019年11月発売「バスマガジンVol.98」より

【画像ギャラリー】広島電鉄が所有するバスを詳しく見る! バス会社潜入レポート 広島電鉄【所有車両その3】


■高速バスはハイデッカー中心 貸切には呉市のボンネットも

 高速バスは貸切転用のセレガR−GJ2台を除きハイデッカー。松江線・米子線はトイレつきで、一部はパウダールームを装備している。その他の路線はトイレなしで、呉線のみ折戸仕様。広島市内~広島空港のリムジンバスは、共同運行5社の統一カラーである。

 貸切バスは主に契約貸切輸送に従事。広島電鉄のセレガ1台、エイチ・ディー西広島のメルファ2台を除き、一般路線・高速から転用されたもので、元・呉市交通局のボンネットバスも在籍する。

 広島電鉄とエイチ・ディー西広島では5桁の数字の社番を使用。万位は所属営業課(ただし所属を問わず0はリムジン、3は貸切)、千位は車種、百位は仕様(サスペンション)を表し、残りの2桁が固有番号である。ただしエイチ・ディー西広島では車種・仕様にかかわらず通し番号としている。

■路線バス(ノンステップ)

●日野 2PG-KV290Q2 ■24971/広島200か2507/西風新都営業課/一般路線

モスグリーンの翼をイメージしたデザインは1954年に採用
モスグリーンの翼をイメージしたデザインは1954年に採用
新型ブルーリボンは2016年から増備されている
新型ブルーリボンは2016年から増備されている
すべてAT車でQ尺とN尺が混在
すべてAT車でQ尺とN尺が混在
ニュータウン輸送を担う西風新都の車両は、車椅子スペースに座席のない市内線仕様
ニュータウン輸送を担う西風新都の車両は、車椅子スペースに座席のない市内線仕様
 広島電鉄独自の装備として、乗り心地向上のため2006年に導入されたハイバックシート、保安対策のため全車に装着されたエンジンルームの鍵などがある
 広島電鉄独自の装備として、乗り心地向上のため2006年に導入されたハイバックシート、保安対策のため全車に装着されたエンジンルームの鍵などがある

■高速バス

●三菱ふそう 2TG-MS06GP ■29703/広島200か2405/広島北営業課/高速

高速バスは1988年開業の福岡線専用車に、イエロー・オレンジ・グリーンのストライプのデザインを採用。以後、このカラーが踏襲されていたが、現在は一般路線車と同じデザインとなっている
高速バスは1988年開業の福岡線専用車に、イエロー・オレンジ・グリーンのストライプのデザインを採用。以後、このカラーが踏襲されていたが、現在は一般路線車と同じデザインとなっている
エアロエースは2014年から投入され、QRG-車が3台、QTG-車が2台、2TG-車が3台活躍中
エアロエースは2014年から投入され、QRG-車が3台、QTG-車が2台、2TG-車が3台活躍中
いずれも松江線・米子線に使用され、QRG-車・QTG-車は後部パウダールームつきの36人乗り、2TG-車は後部トイレつきの38人乗りである
いずれも松江線・米子線に使用され、QRG-車・QTG-車は後部パウダールームつきの36人乗り、2TG-車は後部トイレつきの38人乗りである

次ページは : ■リムジンバス

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。