■パートナーを高めあう機会に
地方部の既存事業者は、よく「田舎の会社だし、集客の努力などしていないし」と謙遜するが、高速バス業界で飛びぬけて集客力を持つのが彼らだ。
地元自治体やメディアとの関係、あるいはバス通学する高校生の間では高速バスの認知などは、大手私鉄系、JR系事業者や高速ツアーバスからの移行事業者には到底まねできない。その「神通力」を、祐徳の参入で再認識させられた。
この厳しい状況下で、各事業者は、もう一度、自社や共同運行先が持つ強みと弱みを棚卸ししてみるべきだ。その中から、長年のパートナーとの間でどのような補完関係が成立するのか、真摯に議論すべきだ。
そして、ダイヤ、運賃、販売手法といった面で各路線のあるべき姿を追求する。足元での些細な損得やメンツに縛られず、お互いの強みを活かし高めあう真のパートナーシップづくりの契機にできるなら、この危機を好機に変えることができるはずだ。
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