■日本一交通量が多い道を走る路線バスで比較
続いては、二俣川駅北口〜保土ケ谷駅東口間を、平日昼間の交通量が日本一多いと言われる国道16号線の保土ケ谷バイパスを経由して結ぶ、相鉄バスの「旭4」系統(昼間はバイパスを経由しないのだが…)で見ていこう。
二俣川駅北口を出発する便を対象に、初バスの5:53発から見てみると、時刻表上での所要時間は35分。続いて6:25発が39分、6:52発45分、7:15発51分と、朝のラッシュに呼応しているような所要時間の増え方をする。
その後50分、47分と少し短くなり、9:07発を最後に17時台までバイパス経由の便がなくなる。夕方の17:07発以降は、37分→33分→29分のように時間が深くなるに従って所要時間が短くなり、最終便になると27分にまで縮まる。朝と夜とで24分も変わるわけだ。
区間ごとの所要時間で特に開きが生じるのは、まず保土ケ谷バイパスを走行する二俣川駅北口〜南本宿インター前の区間で、最も遅い便が8分、早い便で4分だ。
次に、途中の今井大上〜美立橋間では、朝9分かかるのに対して最終便は2分。終点の一つ前の保土ケ谷橋〜保土ケ谷駅東口間でも、朝は12分を要する反面、最終便では4分で着けることになっている。
では、逆向きの保土ケ谷駅東口発は、反対に朝が速く夜は遅いのかと言えば、朝が32分→37分→40分→42分と所要時間が長くなっていき、夕方から夜にかけて42分→40分→35分→30分→28分の順に短くなる。二俣川駅方面の交通状況には保土ケ谷駅方面ほどムラがないようだ。
■空港連絡バスに所要時間の差はある?
最後に、それなりの本数が出ていて、高速道路を経由する空港連絡バスを例にしよう。ここではおなじみ横浜駅YCAT〜羽田空港を目指す京急バスの連絡バスを選び、最初に到着する羽田空港第一ターミナルまでの所要時間を比べてみる。
始発が5:00発で第一ターミナル着は5:24。その後コンスタントにバスが出発し続け、最終便が21:57発22:21着。時刻表の上では、朝昼晩すべての便で所要時間24分だった。
理屈の上でなら、高速道路はどの時間帯でも同じように流れているものであり、突発的な渋滞までダイヤの考慮に入れるのは不可能に近く、どれも所要時間をまったく同じにしてあっても不自然ではない。
やはりバスの系統によっては、道路の混雑具合やバス利用者数の平均的な動向に応じて、時間帯や便ごとに所要時間を細かく変えて「波」を持たせているのは確かなようだ。途中で乗務員交代を行うことがあり、それに要する時間を加えている便も多々あると思われる。
上記の一般路線バス2例以外にも最大で何分の差が生じるダイヤ設定が存在するのか、ちょっと興味を誘われるテーマだ。
【画像ギャラリー】便ごとに変わる? 路線バスの所要時間(4枚)画像ギャラリー
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