■で、一体いくら安くなるのか?
小児運賃は大人運賃に対して、いくら安くなるのか? 日本では当初から「半額」が基本になっている。
子供が座席に座ると大人の半分くらいの幅だから、という理屈が半額の根拠になったとも言われているが、イギリスなど公共交通機関先進国が採り入れていた小児運賃制度を、単純にコピーしただけの可能性も捨てきれない。
今日では、国土交通省が約款に基準を定めており、電車でもバスでも事業者を問わず、原則その基準で小児運賃を定めている。
大人運賃が220円の場合、小児運賃は半額の110円。大人270円のように割って1円単位の端数が出ると、四捨五入して小児運賃は140円、といった具合だ。
また、半額よりも安くする分には構わないようで、バス事業者によっては利用促進を目的に、小児運賃を1回50円のようなバーゲンプライスに設定することがある。
これまでに小児運賃50円キャンペーンの実績があるバス事業者の例に、京王バス、神奈川中央交通、川崎市バス、東武バス、西鉄バスなどが挙げられる。
土日祝や夏休み期間中のみの限定実施の所もあれば、神奈川中央交通のように通年取り扱う所もあり、支払い方法も現金のみとする事業者と、ICカード払い時のみキャンペーン価格を適用している事業者に分かれる。神奈中ではIC払いのみ50円だ。
大人になってしまえば自身が享受する機会こそ皆無であるが、よくよく注目してみれば、思いのほか奥が深い小児運賃の世界が開けてくるかも!?
【画像ギャラリー】その歴史150年以上!! 日本の「小児運賃」(5枚)画像ギャラリー
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