■個性派バスその3:珍妙な長さの中型路線車
たまたま選んだ3台目もまた中型路線車相当になった。3台目は沖縄本島北部の、主要4社のバスが来る最端エリアである、辺土名(へんとな)のバスターミナルから名護へ行く「67番」に乗るため待っていたところ、偶然やって来た琉球バスの車だ。
顔立ちは角型ライトを左右に縦配置で2つずつ並べた、“エルガ顔”とでも呼べそうな角目4灯を持つ、今日のいすゞ/日野製バリアフリー対応路線車の先駆け的な前面デザイン。
エルガ系にしか見られない目つき+中型路線車サイズということで、車種は恐らく、いすゞエルガミオだろうと予想。ところが、車両を横がちに見た途端、これ普通じゃなくね? と疑問が溢れ出した。
エルガミオの車体の長さは通常9mクラス(8.99m)であるが、どうもこの車、ボディ長とホイールベースがノーマルに比べると短い気がするのだ。
目の錯覚か気のせいか、いやホントに短いでしょこれ? ふーむ、リアルタイムで見ている最中は判断に迷ってしまった。
答え合わせした結果、いすゞエルガミオで車種は間違いなかった。しかし車体の長さは本当に短く8.14m(!!)。生産数が少なかったため、エルガミオの中でも中々レアなバリエーションだと判明した。
型式はKK-LR233F1。エルガ顔も今やかなり長い歴史を持ち、2004年式と結構な古株。元々は千葉県千葉市の、ちばシティバスで使われていた車とのこと。
沖縄に来たのは2020年代に入ってからで、車齢20年以上ながらも、2025年1月現在の沖縄的にはまだ新顔とも取れる。
路線バスの車も画一化が進んでいるとはいえ、それでもよ〜く眺めてみれば、こういった個性派がまだまだ混じっていて、探し当てるのが楽しみの一つになる。
【画像ギャラリー】沖縄を走るアク強き中型路線車(7枚)画像ギャラリー
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