■真横しか分からない!!
2台目は北海道の函館駅前から、長万部方面へ向かう路線バスに乗車している際、車窓からチラッと見えて咄嗟に記録を取ったもの。
大きさはマイクロバスとほぼ同等。ところが一瞬しか見えず、真横からの1枚しか写真が撮れなかかったため、圧倒的に情報量が不足した状態から掘り下げる運びとなった。
昔の路線バスでよく使われていた2枚折戸が付いているのと、上辺が水平(丸みを帯びた台形)なデザインのフェンダー、前から2番目に小さな1枚窓が嵌め込まれているのが特徴に思える。ほかフロントガラスの左下に丸いウインカーが見える。
形状的に旧い車であるのは間違いない同マイクロバスの正体、DR15と同様にカタログ等をジックリ眺め回した結果、最も似ていたのが「トヨタ・ライトバス」であった。
前方ウインカーの位置と、ほんのちょっとだけ見えるフロントグリルの形状から、おそらく1963〜66年まで製造された、RK170Bと推測される。
全長5.87m、全幅1.85m、全高2.25m、ホイールベース2.8m、22もしくは25人乗り、最高速度105km/hのスペックで、1,897cc 80馬力の3R型ガソリンエンジンを搭載。現在のトヨタ・コースターへと繋がる、マイクロバス黎明期を飾った車種の一つだった。
■あのクルマと同年代!
トヨタDR15とライトバスは、いずれも1960年代に製造された実績を持つ車両だ。では、おおむね同じ年代に作られた日本の普通乗用車にどんな車種があったのか。
条件に当てはまったのが「トヨタ2000GT」と「マツダ・コスモスポーツ」。日本の自動車史にその名を刻み、今や殿堂入りして久しい象徴的な存在となんと“同期”であった。
さらに、トヨタ・ライトバスのテールライトを2000GTに流用した逸話が残っており、一見すると縁のなさそうなマイクロバスとスポーツカーとで、ちょっとした姉妹関係を持っていたりするのが楽しい。
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コメント
コメントの使い方「1つ目」のトヨタDR15ですが塗装から見て九州某社が出自であり
その社の更新修繕の仕様により改造された後天的なものです。