三菱ふそうが2020年5月19日にプレスリリースを発表した。「観光バスの新型コロナウィルス新生活様式対応への機能周知について」というリリースは同社製品の換気時間などを詳細に示したものだった。
バス製造メーカーとして納品先の事業者のみならず、利用客にも対して大きな安心感になるだろう。詳細を見ていきたい。
文:ベストカーWeb編集部/写真:三菱ふそう
■バスメーカーが提案する車内換気の重要性
バスといえばコロナウイルスの影響下では「3密」に当てはまりやすい状況になっている。しかし公共交通として運行を続けなければならない事業者、そしてバスを使わざるを得ない利用者がいることもたしか。
いかに安全にバスを利用するべきかさまざまな提言が行われてきた。ここにきて大手バスメーカー三菱ふそうが、自社製品の換気時間データを発表した。
三菱ふそうによるとバスの換気モードについて、大型観光バスでは車両後方の強制換気と自然換気を設定しており、外気導入に固定しての運転をすれば約5分で車内の空気の入れ替えを行うことができるという(マイクロバスでは同様の設定で約67分で換気可能)。
路線バスではエアコンに外気導入モードはないものの、停留所ごとの扉開閉+窓の開放で充分な換気性能を発揮できるという。
コロナウイルスという目に見えないものが相手ということもあり、密室空間での恐怖ばかりが取りざたされている。しかしこのようにバスメーカーが具体的な数値で換気可能時間を発表してくれることで、利用者も事業者も安心感を多少なりとも持てることだろう。
手指の消毒、マスク着用など利用者側でできる感染対策もしっかりと実施して、またバスでのお出かけを楽しめる日が来ることを待ちたい。