【バス運転士日誌】日誌も20回を超えたので改めて運転士になった経緯をまとめてみた(待遇編)

【バス運転士日誌】日誌も20回を超えたので改めて運転士になった経緯をまとめてみた(待遇編)

 フジエクスプレスで臨時運転士として乗務する記者のバス運転士日誌は、気が付けば連載20回を超えていた。本稿では改めてバス運転士になった経緯や福利厚生や待遇、給与についてまとめてみた。今回は待遇についてレポートする。バスマガジンWEBのHPから「バス運転士日誌」で検索すると順に表示されるので興味ある方は時系列でお読みいただければ幸いである。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■賃金体系は?

路線組は正社員でも拘束時間制
路線組は正社員でも拘束時間制

 前回の福利厚生編では、記者がバイトとして入社したフジエクスプレスでの地位や今まで受けた福利厚生について紹介した。今回は主に賃金体系と勤務時間について紹介する。

 さて早速気になる賃金体系の話だが、記者は正社員ではなく、また会社の広報担当でもないので、賃金のモデルケースを述べたところで意味がない。あくまでも記者が実際にもらった給与の事実だけを述べることを最初にお断りしておく。

 フジエクスプレスは貸切・高速組と路線組に分かれており、貸切高速の乗務員が路線バスやシャトルバスに乗ることはあるが、路線組の乗務員が貸切や高速に乗ることはない。バイト、つまりパートタイム乗合運転士の記者は貸切高速組にはなれないので、自動的に路線組となる。

■ハンドル時間制ではなく拘束時間制だ!

ハンドル時間制ではないので休憩時間も時給計算される
ハンドル時間制ではないので休憩時間も時給計算される

 路線組の賃金体系はハンドル時間制ではなく拘束時間制である。これは正社員もバイトも契約社員も変わらない。正社員は基本給に拘束時間や残業の手当てが加算される。バイトの記者は拘束時間マイナス1時間(昼休み)分のすべてが時給計算される。

 よって、昔から運転士一本でやってきた他社局の運転士が「そんなことあるものか!長い中休で無駄な時間を拘束されて無給なはずだ!うそを言うな!」と記事にクレームを付けてくることがまれにあるのだが、そういう賃金体系なのでウソを言っても仕方がない。これ以上でも以下でもない。

 ちなみに貸切・高速組の乗務員は、ハンドル時間制であり、詳しい業界人の皆さんがおっしゃる通り、長い中休があるのかもしれないし、連休等で高速道路が渋滞すれば超過勤務の対象となるのかもしれない。そのあたりの貸切・高速運転士の賃金体系については、もっと今の業務に慣れて余裕が出てきた際に取材してお話することにする。

■仕業に入ると自動的に残業になる?

路線バスもシャトルバスも長時間仕業が多いので自動的に残業になる
路線バスもシャトルバスも長時間仕業が多いので自動的に残業になる

 そして1日の仕業は、限られた運転士で所定のダイヤを回さなければならないので、どうしても長時間拘束になりがちである。これはどの事業者も同じで、それがオーバーフローした事業者から順次「減便」や「路線の休廃止」になっていくのである。

 逆に言うと1路線でも減便や休廃止があった事業者は、すでにダイヤを回せないほど運転士が現実に不足しているということである。悲しいことだが、それが現実であり今のバス業界が抱える苦悩でもある。

 フジエクスプレスは減便も休廃止も行っていないが、全運転士がゆとりのある勤務ができるほど多くの運転士を抱えているわけでは決してないのは事実だ。別稿でレポートするが、毎月行われる営業所の見学会等のイベントで運転士を募集しているのはその証左でもある。

 このような、どの事業者でも同じ状況ではバイトである記者ですら勤務希望日に決められた仕業に入ると自動的に残業になる。記者の場合は「半日勤務とか時間限定勤務とかの希望は出さないので、勤務希望日である限り1日何時間でも自由に使ってください」と会社に伝えてあるので、出勤日はほぼすべてが残業になる。しかし、あらかじめわかっているダイヤなので別途「残業をしてください」ということではない。

 同じバイトであっても、例えばママさん運転士や副業運転士もいるわけで、そういう方は会社が勤務日数や勤務時間の意向を聞いてそれに合ったダイヤを割り当てているので、半日だけの拘束時間で運転したいという希望も問題ないようだ。

 ダイヤによっては入庫して給油して点検までを終わらせると深夜になることもある。よって決められた時給とは別に超過勤務や深夜作業の割増賃金が支払われる。最近は月に8日から9日間の出勤を希望して運転しているが、税引き後の手取り支給額は概ね13万円前後で推移している。

 日給に直せば概ね15000円前後ということになろうか。仮に13時間拘束だと12時間分の時給プラス超過勤務や深夜作業の割増賃金が確定する。営業運転運転が合計8時間だとすると差し引き5時間が休憩と回送等の時間になる。

 出勤時刻から到着点呼までが勤務時間として計算されるので、帰庫した時間がダイヤ通りであっても給油や点検や運賃箱の処理等を行っているとそれ以上に時間がかかる。しかし点呼は一番最後なので、運行に必要な作業は当然ながら勤務時間として計算される。

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