東急バスが同社公式サイトの「乗換・時刻表サービス」(PC・スマートフォン)やバス停留所のデジタルサイネージ、バス専用ナビゲーションアプリ「バスNAVITIME」において行っていた、バス車内の混雑情報をリアルタイムで提供する実証実験が終了し、そのまま正式サービスとして6月以降も継続されている。
そしてバスファンに向けたものというわけではないが、面白いマニアックな使い方もあるので紹介したい。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】東急バスが車内リアルタイム混雑情報を正式提供開始!1710ってなんだ?マニアックな使い方もアリ
そもそもどんな仕組み?
このシステムは、乗降センサーにより乗車率を算出し、3段階のしきい値をもとにピクトグラムを表示させるもの。その情報をバスロケシステムに加えてバスの運行位置と混雑状況を同時に提供する仕組みだ。
さてPCでもスマホでも同様のサービスを受けることができるが、バス停のディスプレイや電子ペーパーにも次のバスがどのくらい混雑しているのかが表示されるので、急ぎでない方には混雑したバスを避けて乗車することが可能になるメリットがある。
また次発のバスの走行位置を確認できるので、先発を見送った場合のおおよその待ち時間を確認できるのも人にやさしいシステムだ。
実際の活用事例は?一般編
このサービスには面白いオマケが付いている。PCサイトで見てみよう。写真は東急バス東98系統「自由が丘線」の下り東京駅南口発、等々力操車所行きを表示させたものだ。
路線上で運行中のバスが3台と東京駅南口で出発待ちのバスが1台あることわかる。
白金台駅前付近を拡大表示させたのが下の写真だ。バスが運行している方向と混雑具合のピクトグラムが表示されている。このピクトグラムは「空いている」という意味だ。ここまでは通常の万人に便利な本システムの特徴である。
実際の活用事例は?マニアック編
広く知られたシステムなのでファンの皆様にはご存じのことだろうと思われるが、問題の「隠し機能」?とは、運行中のバスにマウスカーソルを置いた時に現れる。実際に置いてみると「1710」と数字が出た。これは目黒営業所の
「M1710」が走行中であることを示している。ちなみにM1710は2017年式の日野・J-BUSのブルーリボンハイブリッドだ。
こんな調子で見ていくと「8705」なんていうのも出てきた。これはM8705で今となっては少なくなってしまった2007年式日産ディーゼル・西日本車体工業のスペースランナーRAだ。
なかなか面白い機能だ。乗りバスにも撮りバスにも、お目当てのエンジンとボデーの組み合わせで狙えるので便利ではないだろうか。ファンには混雑具合はさほど気にならないのかもしれないが、とにかく万人にとっても、ファンにとっても注目のシステムだと言えるだろう。