北九州市では新型コロナ及び物価高騰の影響を受け、外出を控えるようになった市民や観光客への支援、環境にやさしい公共交通の利用促進として、北九州市内の公共交通に無料で乗れる「北九州市地域公共交通市内1日無料デー」を3回実施する。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
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■政令指定都市では珍しい取り組み
この取り組みは北九州市内で利用できる公共交通機関のうち、北九州市交通局(市営バス)・北九州高速鉄道(モノレール)・関門汽船・筑豊電気鉄道・西鉄バス北九州・北九西鉄タクシー・西鉄バス筑豊の各社が北九州市と連携して行う。
公共交通機関無料デーは各地で行われているが、政令指定都市で行うのは珍しいケースだ。北九西鉄タクシーは市内で西鉄バス北九州から委託を受けた路線バスを運行しているし、西鉄バス筑豊は直方方面から北九州市内に乗り入れる路線がある。
これに加え、下関に渡る関門汽船やモノレール、筑豊電鉄といった船舶や鉄道まで含まれるのも大掛かりな取り組みだ。
他に北九州市内で運行する交通機関としてはJR九州やJR西日本(山陽新幹線)、北九州市営渡船があるが、これらは含まれないので対象外だ。特にバスを対象とした無料デーではなく、交通機関全般を対象としている企画なのに、JR西日本は新幹線なのでともかく、JR九州が入っていないのが何とも言い難い。
■一部でも市内を走れば全線無料?
これら対象の交通機関は、北九州市内から出る路線もある。多くの地方で行われる無料デーでは境界停留所が決められ、それ以遠は対象外となるのが普通だが、北九州市は違う。まず市外も走る筑豊電鉄は当日は全線で無料なので、どこで乗降してもOKで定期券もICカードも整理券すら必要ない。
西鉄バスとモノレールの場合は整理券を取って降車時に指定の回収箱に入れるだけだ。市外を通るバスでも北九州市内を少しでも走る路線であれば、どこで乗降しても無料だ。
その他の対象交通機関は整理券すら必要ないので、完全にオープンドアの無料交通機関と化す。ただし西鉄の高速バスは市内であっても利用不可なので、距離を稼ぐのであれば都市高速道路経由の一般路線バスを利用しよう。
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