【画像ギャラリー】宮崎交通車両アルバム

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昭和の香りが色濃く残る車両たち

●日産ディーゼル RA50P

日産ディーゼルRA50Pこれも観光バス用シャシーに路線バス用の3Eボディを架装した車両で、日産ディーゼルRA系に路線バスボディを架装した車両は、全国的にも非常に珍しい車両であった。当時は都城営業所に所属し、一般路線バスに使用されていた。3Bボディを架装した同型車も在籍していた

●日野 RV730P

日野RV730P日野の観光エンジン車RV系のシャシーに路線バス用の西日本車体工業製47MCボディを架装した車両。いわゆるカマボコボディを架装した車両で比較的長距離の一般路線向けに投入された車両。車内はロマンスシートが並び長時間の乗車も快適であったが、ドアステップの段数が多く、高齢者の乗降には苦労を伴った

●日野 RC301P

こちらは日野の路線バス用RC系のシャシーにトップドアの路線バス用ボディを架装した車両で、前面大型方向幕を装備した。同スタイルのボディを架装した観光バス用シャーシを使用した車両と比べるとホイールベースは0.5m程度短く、5.2mである。系統幕を用意するのは市内線仕様であるが、この車両はトップドアであり、当時の宮崎交通でも異端児的な存在であった

●いすゞ BU15KP

いすゞの路線バス用高出力シャシーに観光タイプのボディを架装した車両。他メーカー製と同様に路線バススタイルのトップドアボディを架装した車両も在籍していた。撮影当時すでに経年20年に達する古参車であったが、メッキパンパーなどはキラキラの光沢を保っており、整備が行き届いていることがうかがわれる

●日産ディーゼル U20L

日産ディーゼル U20L富士重工3Eボディを架装した前後ドアの低床一般路線車で、サブエンジン式冷房車である。方向幕は画像の一体型と系統幕独立型とが存在したが、ともに主に市内系統で使用されていた。3Eボディは過去にフロントガラスの視野拡大型なども導入されたが、これは標準仕様である

●日産ディーゼル K-U31K

日産ディーゼル K-U31K宮崎交通は地域によって市内線用大型車両のドア配置を変えていた時期があり、宮崎市内は主に前後ドアであったものの、その他の地域では前中ドアの大型車も見られた
(その後全社で前中ドアが標準となる)。画像は都城営業所のK-U31Kで、初期型大型方向幕を装備する。この時期にはすでに大型方向幕の標準型がラインナップされているので、あえて訴求力の大きい初期型を採用したのではないだろうか。こうした独自仕様の珍車的な車両も当時は多く活躍していた

●日野U-RU3FSAB(写真上)と日野KC-RU3FSCB(写真下)

日野U-RU3FSAB/KC-RU3FSCBそれぞれ福岡線「フェニックス」と熊本線「なんぷう」の専用カラーをまとうスーパーハイデッカー車。2路線とも現在まで30年を超える歴史を持つ老舗路線で、当時は宮崎交通に限らず共同運行を行う各社がこのような専用カラーを採用してPRする例が多くみられた。華やかで個性的なカラーリングは目を楽しませてくれたが、運用の効率化から各社とも徐々共通カラー化が進められ、この2台ものちに高速バス標準色に変更されてしまった。また、昭和終盤から平成初期にかけての高速バスブームでは、積極的にスーパーハイデッカーが採用された。見た目の訴求力も大きく、フラッグシップ車としての貫禄も充分であったが、コスト等の問題もあって、現在は夜行便も含めてハイデッカー車が中心となりつつある。この時代、高速バスにかけた意気込みが伝わる例の一つだろう

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