東京の人に「茨城空港」というと、「ああ、そんな空港あるんだったよね」「飛行機飛んでんの?」「税金の無駄使いじゃない?」くらいの回答が戻ってくるのが関の山……だった。茨城空港を軽視してはいけない。とても経済的に使えるのだ!!
執筆/写真:谷川一巳(バスマガジンvol.81より)
※新型コロナ禍対策によるダイヤなどの変更もあります
ホテルは旅のプロが居る施設。そのフロントも有効活用しよう
しかぁ~し、茨城空港は東京駅からもっとも「安く」行ける空港だということご存じだろうか。関東鉄道の東京~茨城空港間の運賃は1200円ながら、その日の予約済み航空券があれば500円となる。(編集注:2020年4月1日より大人料金1530円に改訂されました)
空港利用促進のために県が補助をしているそうで、なんと東京駅からもっとも安く行ける空港といえば、羽田でも成田でもなく茨城空港だったりするのだ。
地方空港では空港バスの往復券活用を見逃さないようにしたい。地方空港に到着し、バスの片道切符を買った後に、往復券を見つけたりすると旅行中ずっと沈んだ気になってしまう(そんなことでくよくよするなってか!?)。
多くの場合は2回の回数券方式で、片道2回でも、あるいは2人で片道でもOKというのがほとんどだ。有効期間もない。
札幌~新千歳空港間はJR1070円に対し、北海道中央バスと北都交通の共同運行路線は1040円。「たった30円しか安くならないのか~」と思うが、往復なら1950円、片道あたり975円、「じゃ~、たまにはバスに乗ってみるか」となる。
往復割引のそのまた割引に遭遇したこともある。2016年8月、石垣空港で東運輸の市内行きバスの往復1000円(片道は540円)を買おうとしたとき、競合相手のカリー観光バスの車体に貼ってある「往復 800円」の文字が目に飛び込んできた。
ヤバイヤバイ、期間限定で800円に割引だったので、慌ててカリー観光バスに乗り換えた。
大分~大分空港間の大分交通は片道1550円、2回券2600円(1回あたり1300円)、4回券4100円(1回あたり1025円)で、私は4回券を利用している。ちなみに「ああ奥さんと2人で往復ね」ではない。
1人片道だけど4回券だ。大分市内のビジネスホテルでは、フロントで空港行き切符を1030円で販売していることが多く、私は複数のホテルでこれを利用した。
ホテルが4回券を購入してバラ売りしているのだ。1枚の利益はたった5円! 宿泊客へのサービスであるが、涙ぐましい。東京オリンピックで経済効果が何兆だか知らないが、これぞ庶民感覚である。