一般路線なのに高速車が来ただと!? 何が来るかは運次第の桑名長島温泉線乗車レポート

一般路線なのに高速車が来ただと!? 何が来るかは運次第の桑名長島温泉線乗車レポート

 春から初夏の便りが届くほど季節感がなくなる昨今だが、やはり春は桜だ。桜と聞くと出かけたくるのは日本人たる遺伝子なのだろうか。観光スポットは例年にも増して賑わいをみせている。心配なのは観光地までの足だが、今は観光施設までをダイレクトに結ぶ路線が存在する。降りれば目の前であれば気持ちも高ぶるだろう。今回はそういった路線に乗車してきたのでレポートする。

文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)

■桑名駅からスタート!

セレガRが定期路線バスに!
セレガRが定期路線バスに!

 今回の出発地は三重県桑名市だ。桑名駅にはJR東海のほか、近鉄、養老鉄道、またそこから少し離れた場所に三岐鉄道北勢線の西桑名駅と4路線が集まっている。2020年8月には新駅舎が完成し、3路線共用駅となり自由通路も整備され一気に利便性が上がった。

 従来の東口に加え西口にもバスターミナルが設置され、東西の行き来が活発化することになったようだ。筆者はここから東口のバスターミナルへと向かった。駅舎は新しくなったものの、こちらの再開発はまだまだこれからで、閉鎖された駅ビルや旧駅舎時代にペデストリアンデッキで繋がっていたバスターミナルへの階段なども未だに残っている。

このセレガRが方向幕を変えて定期便で配車された!
このセレガRが方向幕を変えて定期便で配車された!

 乗り場への案内看板や情報版など昔からのものがあちこちに残る、雑然とした感じのバスターミナルである。駅から歩いてきて一番手前にあるのが今回向かう「長島温泉」行き路線バスである。取材日は休日ということもあり、バスを待つ長い列が出来ていた。

■え?路線バスに高速車が!

系統番号が表示されているセレガRは定期路線バスだ
系統番号が表示されているセレガRは定期路線バスだ

 しばらく待っていると待機所にいたバスが転回してやってきた。待っていた行列がどんどんと流れていくが、係員の案内によれば、このバスは臨時便だという。行き先表示を見ると「臨時直通 長島温泉」となっていて、定期の路線バスではないことを表していた。

 ただこのバスは途中停車せず長島温泉に向かうということで、ほとんどの人が乗車していった。筆者も長島温泉に行くのだが、あえて定期便に乗車するために、臨時便は見送ることにした。次のバスもすぐやってきたが、今度は路線車ではなく高速車がやってきた。

定期便は路線車が基本だが…
定期便は路線車が基本だが…

 この路線の運用については分からないが、やはり観光地へ向かうバスということもあり、こうした車両も投入されているのだろう。定刻になるとバスは桑名駅を出発した。最初は数人の車内であったが、後からどんどん乗車があり座席も半分ほどが埋まったようだった。

臨時の直通バスはいすゞエルガだった
臨時の直通バスはいすゞエルガだった

 車両こそ高速バスに乗ったような感覚だが、定期の路線バスなので乗降が多く、これはこれでなかなか体験できないことだろう。駅前の市街地を走行したバスは国道23号線へと入り、木曽三川に架かる橋の1つ「揖斐長良大橋」を渡ると側道へと入っていった。立体交差している県道を海の方へと走っていくと、大きなジェットコースターのコースが組まれた建造物が見えてくる。目指す長島温泉はもうすぐである。

■長島温泉とは?

各施設間を結ぶ無料シャトルバスも運行されている
各施設間を結ぶ無料シャトルバスも運行されている

 桑名駅を出て約30分で終点の長島温泉に到着した。バスを降りると正面には遊園地の入場ゲートがあり、早速入場券を買うため向かう人の姿や、それぞれ目的の場所へと分かれていった。長島温泉は正確には長島温泉「湯あみの島」という温泉施設で、1964年開業というのだからその歴史は60有余年である。

三重交通のいすゞガーラ
三重交通のいすゞガーラ

 そして併設されているナガシマスパーランド、ホテル花水木などの施設とショッピングモールの三井アウトレットパーク ジャズドリーム長島という一大リゾートエリアとなっている。近隣には、なばなの里というナガシマリゾートが経営する花をモチーフにしたテーマパークもあり、中京圏はもちろん関西や関東からも多くの観光客が訪れる東海地方屈指の観光スポットになっている。

 遊園地のナガシマスパーランドは、夏はジャンボ海水プールと呼ばれる海水を用いた屋外プールが有名だが、なんといってもローラーコースターの総数が12機種と日本一であり「東の富士急、西のナガシマ」と並び称される絶叫のメッカ的存在だ。国内テーマパークにおいても東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、レゴランド・ジャパン、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに次ぐ利用者数を誇る。

名古屋からの高速バス路線もある
名古屋からの高速バス路線もある

 長島温泉へのアクセスは隣接している伊勢湾岸自動車道の長島インターチェンジを使った自動車で来るルートと、今回乗車した路線バスでアクセスするルートがある。また桑名駅から向かう路線の他に、名古屋の名鉄バスセンターや栄からの路線がある。名古屋市内からの路線バスは途中高速道路を通るため高速車が使われているが、桑名駅からのルートにもしばしば高速車が使われているようだ。

次ページは : ■路線車も高速車も続々やってくる!

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