1984〜2000年にかけて製造され一世を風靡した路線バス車両「いすゞキュービック」。既に旧車の部類に足を踏み入れる年代の車になりつつあるが、今も地方都市へ行くとたまに現役を続行しているキュービックに出会うことがある。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWeb内本文上とギャラリーに、2026年1月に見かけたキュービックの写真があります)
■2026年1月に見かけたキュービック
いすゞキュービックは2010年代初め頃までは首都圏でも後年に製造されたものがまだ使われていたが、最近は既に首都圏からは“絶滅”してしまっており、なかなか貴重な車種に変わって久しく、出会うとちょっと嬉しい存在だ。
全国各地の地方都市へ出向いた際に、どんな車が使われているかをチェックする話題を時々お送りしていて、キュービックに関しては目撃次第紹介している。
今回は2026年1月に見かけたいすゞキュービックで、場所は九州の鹿児島県。鹿児島市内と志布志市内の2カ所でキュービックに出会った。
■少なくとも2社で活躍中!
訪問中、合わせて4台のキュービックを確認。地元のバス事業者である鹿児島交通の車が3台、鹿児島市電乗車中にすれ違った1台が南国交通のキュービックだった。
南国交通の1台は目視可能なタイミングが短かった都合で詳細は不明。生え抜きの車ではないかもしれないが、車体の塗り分けほか様相は2009年1月に鹿児島を訪問した際に見かけた同社のキュービックと、それほど変わらない印象を持った。
■鹿児島交通キュービックのプロファイル
他の鹿児島交通の3台のプロファイルを軽く掘り下げていくと、まず志布志市内のJR志布志駅近くに停車していたキュービックは1996年式。
ホイールベース5.3m、リーフサス装備でV8エンジンを標準で搭載している「KC-LV380L」の型式が付けられているタイプだ。元は東京の国際興業で使われていた。
前扉が2枚折り戸で中扉が引き戸の一般的なドア配置を持ち、今も行先表示器に巻き取り式のアナログ方向幕をキープしている点が見どころ。
■現役キュービック定番の出身地?
2台目は鹿児島市内を走行していた1台。こちらも1996年式の「KC-LV380L」で、ホイールベースとサスの種類、エンジン、ドア配置は1台目とほぼ同じだと思われるが、行先表示器はオレンジ色のLED方式に交換されている。
3ケタナンバー(鹿児島200)が付いているため、年式を考えれば同車もまた出身地があると連想でき、1台目のキュービックと同様に元・国際興業だったようだ。
国際興業といえばキュービックの導入が旺盛で、首都圏では最後のほうまでキュービックを使用していたバス事業者と言える。それもあってか現役キュービックの経歴を遡ると国際興業に行き着くケースが割とある。
■特定バスから路線バスへの転身?
最後の3台目は鹿児島市内を走行していた一般路線向けと思われるキュービック。1998年式とみられ、ホイールベース4.8m、リーフサス、V8エンジンを搭載した「KC-LV380N」と呼ばれるタイプ。型式がKCで始まるキュービックの場合、末尾のLやNはホイールベースを表している。
前扉に2枚折り戸、中扉にラッシュ時対応の4枚折り戸が取り付けられたドア配置となっていて、オレンジ色のLED行先表示器が取り付けられている。
この車はスクールバスや送迎バスなど特定旅客自動車を取り扱う、西武バスグループの西武総合企画の出身。元々送迎サービス向けに使われていたものらしい。






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