毎年開催されている鉄道イベント「きんてつ鉄道まつり」は、2024年は規模を大きくして三重県内2会場での開催となった。両日にわたり多くの来場者で賑わった。現地で取材していたのでその様子をレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■2か所で同時開催は異例?
2024年の近鉄イベント「きんてつ鉄道まつり2024」は2024年4月20日、21日の2日間にわたり開催された。これまでは塩浜駅横にある近鉄塩浜検修車庫と五位堂駅近くにある近鉄五位堂検修車庫の2ヶ所で、別の期間で開催されていたが、今回は三重県内にある塩浜検修車庫、白塚駅横にある白塚車庫の2ヶ所で同日開催だった。また来場は自由来場だったので、朝から多くが列を作った。
筆者がまず訪れたのは近鉄塩浜駅の隣にある近鉄塩浜検修車庫だ。ここでは富吉検車区所属の名古屋線車両、明星検車区所属の大阪線車両の検査を行っている。
またそのほか旧近鉄の路線である四日市あすなろう鉄道内部線・八王子線、養老鉄道養老線、伊賀鉄道伊賀線の車両も検査を行っている。塩浜会場では車掌、線路・電気の仕事体験、鉄道模型運転会や駅名ビンゴ大会、トラバーサーによる電動貨車の水平移動、電動貨車への台車積込み作業という検修車庫ならではのイベントが行われた。
そして恒例となった三重交通が出展し、グッズ販売が行われた。三重交通を中心にぐるっと回ってみる。
■最新のエルガを展示!
今回は会場奥の線路近くにテントが設置され昨年同様、桑名営業所所属のいすずエレガ(2KG-LV290N4)が展示されていた。令和5年10月に登録されたバスで最新式である。真新しい車体にはまだ側面や後部に広告看板が取り付けられておらず、バスのカラーリングをしっかりと眺めることができた。
車内の見学も可能で、自由に出入して座席に座ることもできた。フロントガラスにはバスの説明が掲示されていた。それによると桑名営業所所属で、主に桑名長島温泉線、桑名大山田団地線、陽だまりの丘線などで走行しているということだ。
全長は10.43m、全幅は2.48m、乗車定員は座席が29名+立席45名の合計74名(運転手除く)そして安全性能として「ドライバー異常時対応システム」が搭載されている。これは運転手の健康状態が急変して運転が困難になった場合等に、乗客が車内にある非常ブレーキスイッチを押すと徐々に速度を落としてバスを緊急停止させるシステムである。
運転席の後ろにスイッチが設置されていて乗客から見える位置に、そして分かりやすく見つけやすいように赤色でスイッチの位置が表示されている。さすがに押すことはできないが、乗車している時にはなかなか視線が行く場所ではないので、イベントで展示の際に確認するのは良い機会だ。
また乗車口横の窓には大きなステッカーが貼られ、今年80周年を迎える三重交通グループのPRがされていた。5月には感謝祭が開催されるということで、その案内リーフレットも配布されていた。
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