すでに定期観光便[オーソラミオ’O Sola mio]として運行しているはとバスのオープントップの2階建てバス。これまではエアロキングのルーフ改造車が主にその任に就いていたが、この春、最新型を制作してデビューした。
そしてこれまでの[’O Sola mio]から新たなマスコットネーム[Tokyo Open Top Tour]に変更。今後、オープントップバスは順次[Tokyo Open Top Tour]に変更される。
文/バスマガジン編集部
【画像ギャラリー】またまた「はとバス」が超楽しいバスを作ってくれた!!
はとバスとのコラボで日本向けに製造された初のイギリス車を導入
このたびの導入となった[エクリプス ジェミニ3]も[アストロメガ]同様に輸入車だ。イギリスの「バンフォード バス カンパニー(Bamford Bus Company)」社との共同開発で、やはり日本規格のサイズに適合させるために研鑽が重ねられ、いくつもの基準をクリアしての導入実現となったものだ。
さて、このエクリプス ジェミニ3。そのボディサイズは全長11.46m×全幅2.47m×全高3.79mと全高を除けば日本規格最大値よりもやや小振りの数値だ。その堂々たるボディをも上げると、“小さめ”とはとても思えない貫禄だ。
特に全長は大型路線バス(長尺)とほぼ同じ。謙虚なサイズだが、実は本国では路線車として街中を走っている車両で、GVWは16t未満に抑えられている。
今回、エクリプス ジェミニ3が2軸で登場したことには、初見で驚きがあったが、この“軽さ”は走行、環境、経済の各面で絶対的にアドバンテージとなる。
ツアーメニューが考慮された車内レイアウトにも刮目!!
さて車体中央のスイングドアから乗車すると、ノンステップの床に2×3席の1階席が配置されている。ドアを背にして右側、車両の後方を向くと2階席への階段がある。なお、乗車したドアのすぐ横には、クルマ椅子用のスペースが設けられている。もちろんバリアフリー乗車にも対応している。
そして2階に上がると開かれたルーフのために、圧倒的な開放感を得ることができる。ルーフのある通常の2階建てバスでは、シングルフロア車よりも天井が低くなり、立ち歩きの際には圧迫感があるほどで、長身の人だったら背を曲げながらの移動となる。これも2階建てバスの“味”として楽しいモノだが、やはりオープンルーフの特別感は格別だ。
シートは4×13列。ただし、階段の上り口があるので進行方向左側は3列少ない。2階の乗客定員は46名で、最後部にガイド席が2席ある。つまりこの車両は、ドライバー×1、ガイド×2、クルマ椅子×1、1階乗客6、2階乗客46の計56名が乗車できる。
なお訪日外国人の需要も見込んで、バスの走行に合わせてリアルタイムで英語、中国語、韓国語、スペイン語、インドネシア語、タイ語、フランス語、ベトナム語の案内を聞けるガイドシステムを導入。乗車時に貸し出されるスマホサイズの端末でサービスを受けられる。さらにこの端末ではGPS連動マップで自車位置も表示される。
2021年4月現在の運行ルートは東京駅丸の内南口の“はとバスストリート”にあるターミナル発着で、日比谷、東京タワー、レインボーブリッジ、東京スカイツリー、雷門などを巡る約150分のコースが用意されている。1日2階で10:00発と14:00発だ。料金は大人2600円、子ども1400円(4歳〜12歳/3歳以下は乗車不可)
乗車するには、webを検索して申し込むだけ。コース番号はA1309だ。
はとバスホームURL:https://www.hatobus.co.jp/