会社などの名前には大抵「○○産業」のような、どんな活動をしている集団なのかを説明する言葉が付いている。
バス事業者もまた、ほとんどが交通機関を運営していると分かるよう、固有名詞+特有の説明語を組み合わせた名称を冠している。
では、どんな説明語が好まれるのだろうか? 乗合バス事業を行っているうちの全国657事業者の名称をサンプルにランキング形式で迫る!!
文・写真:中山修一
10位:「○○観光自動車」9事業者(約1.4%)
10位にランクインしたのは観光自動車。字面からすぐに貸切または観光バスを運行していると想像できる。
実際に貸切バス事業を主力にしているところが多く、事業の一環として一般路線バスやコミュニティバスを走らせている。
●事業者の例
赤城観光自動車(群馬県)
大和観光自動車(埼玉県)
レインボー観光自動車(福井県)ほか
9位:「○○エクスプレス」10事業者(約1.5%)
鉄道事業者では、速達性を強調する「急行」を社名に含めることがある。乗合バスでは2/657事業者と少ない結果が出たが、その急行を英語調に直した「エクスプレス」は10事業者あった。
どちらかと言えば一般道のみを走行する路線バスよりも、高速バスの運行を得意とする事業者で占められている。
●事業者の例
WILLER EXPRESS(東京都)
ジャムジャムエクスプレス(東京都)
高松エクスプレス(香川県)ほか
8位:「○○交通局」13事業者(約2%)
末尾に“局”が付くことで公営だと分かる事業者名が8位にランクイン。この13事業者のうち民間企業はもちろん1社もない。
基本的に市区内や都県内に限定した公共交通機関を担う。局によっては路線バスのほかにも地下鉄や路面電車、新交通システムなども運行している。
●事業者の例
東京都交通局
横浜市交通局
名古屋市交通局ほか
7位:「○○鉄道」19事業者(約2.8%)
鉄道会社がやっているバス、な印象を抱く「鉄道」を含む事業者の数は今回のサンプルのうち19。説明語の通り、鉄道と路線バス両方を取り扱っている。併せて貸切バス事業を行う事業者もある。
ただし、過去に鉄道を運行していたものの廃止になり、そのまま社名にだけ鉄道が残っている珍しいケースも。
●事業者の例
関東鉄道(茨城県)
九十九里鉄道(千葉県)
富山地方鉄道(富山県)ほか
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