城東地区のターミナルはいくつかあるが、JR総武快速線・総武緩行線・東京メトロ半蔵門線が乗り入れる錦糸町もそのひとつ。都営バスも南北にターミナルを設置しているが、今回は南側ターミナルの話。
じつは錦糸町駅前という名のバス停が2つ存在するのだ。一体なぜか!? そして混乱してしまうのでは? と思ってしまうが、使い方さえわかれば超便利だという。果たして、どういうことか!?
文/写真:小野寺利右
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
2つの錦糸町駅前
今回は錦糸町駅南口のターミナルと、ひとつ手前の四ツ目通り沿いにあるバス停にスポットをあてる。
まず、錦糸町駅前方面の停留所は南口のバスターミナルのほかに、四ツ目通り沿いにも錦糸町駅前という停留所が存在する。こちらは降車専用停留所だ。停留所名は同じだが、バスは京葉道路を左折しターミナルの中に入るので、錦糸町駅前に2度停車する。
各線錦糸町駅を利用するならターミナルまで乗れば良いが、例えば京葉道路より南側の繁華街に行く場合はターミナルまで行っては行き過ぎてしまう。
こんな時に便利である一方、ターミナルに入るまでに信号待ちをして左折して京葉道路を右折で横切るので、時間がかかることから手前でも降車できるようにしていると考えられる。
同じ停留所が2度続くので、車内放送ではそのまま乗車すればターミナルまで乗り入れ降車できる旨の案内がされている。
反対側は錦糸掘
降車には2つの錦糸町駅前があったが、錦糸町駅前のターミナルを出た南方向には2つ目の錦糸町駅前バス停はなく、錦糸堀停留所が設置されている。停留所名は都電時代の停留場名であり、そもそも錦糸町の地名は「錦糸掘」に由来している。
今回紹介した錦糸町駅の南側は、現在の住居表示では墨田区江東橋であり、江東橋は京葉道路に現存する。なお錦糸掘という堀は現存せず、かつては錦糸町駅の北側にあった。
錦糸掘に停車する系統
四ツ目通りを経由する都営バスのうち、錦糸町駅前行きの「錦22」「東22」系統は錦糸町駅前に2度停車するので便利な方で降車できる。
錦糸町駅前を出発する「錦11」「錦13」「東22」「錦22」系統は、錦糸掘停留所に停車するので、近い方から乗車できる。以前は東20系統も停車していたが系統廃止になった。
城東地区最大の繁華街であり歓楽街でもある錦糸町へお出かけの際は、便利な至近停留所を選択してバスを利用しよう。
【画像ギャラリー】都営バス錦糸町には北向きに2つの「錦糸町駅前」と南向きだけ「錦糸掘」の不思議?(5枚)画像ギャラリー