路線バス乗車シリーズは都営バスの王78、梅70、秋26の系統をレポートした。今回はちょっと特殊な土・休日運行のFL01系統に乗車レポートをお届けする。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
写真:古川智規・小野寺利右
【画像ギャラリー】土休日のみのFL01系統はショートカットのフレキシブル路線!
「FL01」は土休日のみの「錦25」ショートカット路線
FL01系統は都営バス江戸川営業所の所管で、錦糸町駅前と葛西駅前を結ぶ路線だ。長距離でもなければ長時間でもない。ただし運行日は土曜・休日のみで、平日には走らない。
同区間には錦25系統が走っており、こちらは本数が多く時刻表の確認が不要なほどだ。錦25とのFL01の違いは渋滞の多い区間をショートカットすることにあり、錦25の派生系統と言えるだろう。
錦25よりも所要時間が短いという点では急行便にも見えるが、現在ではショートカット区間以外は全く同じ経路で、飛ばす停留所もないので、経路が急行だとも言えようか。
錦糸町駅前を錦25と同じ停留所から出発したFL01は京葉道路を江東車庫前、亀戸駅通りを経由して亀戸九丁目まで錦25と同じ経路を取る。
便によっては2本先発の錦25を抜き去る
記者が乗車した便は3分前に錦25が出発しているので、さほど乗客は多くなかったが、2本前に発車した錦25までショートカットしている間に抜いてしまうダイヤになっていた。
錦25はそのまま京葉道路を京葉交差点まで走り船堀街道に入るが、FL01はここで番所橋通りに入り本路線の単独経路になる。亀戸中学校入口はFL01のみの停留所で土曜・休日にしかバスは停車しない。
次の東大島駅入口は他の路線も停車するが、駅より北側の番所橋通りにはFL01しか路線がないので、バス停としては単独のものである。
都営新宿線東大島駅は旧中川の上に架かった橋上にある。この小さな旧中川が江東区と江戸川区の区境になっていて、西側の大島口が江東区、東側の小松川口が江戸川区だ。
両側にバス停はあるが発着系統は異なるので、地下鉄から乗り継ぐ場合は出口を間違えると南北の渡れる橋まで相当な迂回をしなければならなくなる。
FL01は東大島駅前には乗り入れないが、東大島駅入口は江東区側にある。バスは新大橋通りに入り、すぐに荒川と中川を渡る。新大橋通りで川を渡る路線はFL01だけなので、平日に営業所に回送する以外で営業運転中の都営バスを見ることはない。
江戸川区に入ると船堀街道に入り、次の停車は船堀駅前だ。ようやく錦25の路線に合流する。新大橋通りには停留所はないため、東大島駅入口から船堀駅前まで無停車、つまり地下鉄に並走して駅1つ分を地下鉄と同じく無停車で走る。