大阪・関西万博へのアクセスはいろいろ設けられているが、そのうちバスによるアクセスは大阪市内からはもちろん、近郊地域や東京・横浜・さいたま・仙台からの夜行バス路線もこの会場へ経由するなど非常に豊富となっている。筆者もこれまでいくつかの路線を利用し、その様子をお届けしたが、今回は最初に乗車した大阪上本町駅からの路線に再び乗車してみたのでレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■増便されていた!
近鉄の大阪上本町駅の地上ホームに降り立つと、広々とした構内に大都市のターミナルという実感を持つ。前回同様にホームを歩いて中央改札の向こうに今回のために整備された「バスターミナル改札口」が見えてきた。「万博会場ゆきシャトルバスのりば」という看板に従って歩いていくと1つ上の階へと進む。
歩いて5分もかからずに乗り場の待合室に着いた。この日も暑かったが、待合室はしっかりと空調が効いているので次のバスが来るまでのんびりと待つことが出来た。 しばらくすると係員の誘導の下乗車するホームまで案内された。
バスごとの改札をしているわけではないので、そのままホームでバスを待つことも出来るが、冷房の効いた待合室で待って声をかけてもらえるのはありがたい。「近鉄上本町バスターミナル」の看板を超えると大阪・関西万博のカラーに彩られたホームとバスが待機していた。
既に受付も始まっているようで、次々とバスに乗り込んでいた。ホームの柱には今日の出発時刻表が掲示されていたが、好調のようで11時までの便は満席と表示だった。
ここから大阪・関西万博へ向かうシャトルバスは8時30分から30分おきに設定されているが、開幕当初は12時発までの8本が運行されていた。その後に好評につき午後の便も設定され、5月22日からは14時30分~16時30分まで5便が追加となった。
■アプリでまごつく人は必ずいる!
乗車の方法については以前にもお伝えしたが予約、購入は全て「KANSAI MaaS」というアプリで行う。関西の交通事業者が参加する交通系のアプリでルート検索や沿線の観光スポットの紹介、チケットの購入まで可能だ。そしてこの大阪・関西万博ではシャトルバスの予約、購入は一部のルートをのぞき、アプリから利用が前提だ。ただこの日は乗車の列が進まない。
どうしたのかと様子を見ていると、乗車の際にアプリのチケット画面を見せて係員のタブレットで人数などの確認をしているのだが、なかなか画面が表示できないようで滞っていた。通信状態という可能性もあるが、できればここに来るまでに乗車できるような画面を表示しておけばスムーズにバスに向かうことができる。
あらかじめ準備しておくことが大切だ。ただ乗り場には何人も係員がいて、乗車画面を表示するまでの手順をボードに書いたものを持っていて丁寧に教えてくれるので、出発までに余裕をもって来れば心配なさそうだ。
■行路はスムーズそのもの!
当該便は満席でバスは出発した。バスターミナルを出るとすぐ阪神高速へと上がり、一路夢洲のある湾岸線方面へと向かう。以前に乗車した時のように道路も順調に流れていて特にストレスは感じない。此花大橋を渡りその先を左折するといよいよ大屋根リングの建造物が見えてくる。
この辺りは平面の交差点あり高架のアップダウンもありというロケーションで、行き交うシャトルバスや観光バスを見ることができるので車窓からの景色もぜひ楽しんでほしい。ちなみに夢洲に渡る夢舞大橋を渡ると右側に大きな工事中の敷地が見えてくるがここは「大阪IR」という日本で初めてカジノを含むIR施設で、2030年夏の開業を目指して建設が進められている。
また工事中の敷地に沿って夢洲交通第1ターミナルに向かうが左側には会場内の施設やパビリオン、会場の外周を走る「e-Mover」が走る様子が、そして右側にはフェンスに描かれたミャクミャクからのメッセージが書かれているので気分も盛り上がることだろう。
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