本来はビジネスツールとして使用するアイテム「RoWrite」をバスファン的に活用する。今回は一例として記者が実際に取材で使用した本来的な使い方を紹介しながら、バスファン向けにはどう活用したらいいのかを検証してみた。日常生活での活用方法や趣味的な活用方法を見つけていただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】アナログチックな「RoWrite」はかなり高度なデジタルツール!
優秀なビジネスツール「RoWrite」
今回紹介するビジネスツールはKALOS BEAUTY TECHNOLOGYが販売する「RoWrite スマートライティングパッド」だ。ぱっと見は、A5判の紙のメモパッドが主要な構成品である。しかしメモ用紙は何でもよく、下のスイッチが付いてインジケーターLEDが光っている台に秘密がある。
ハードカバーが付いているので立ってメモを取りやすく、さほど場所を選ばない記者にはもってこいの取材ツールだ。ただしメモを取るだけであれば広告の裏紙だって構わない。(今どきそんな人はいない?)
カバーはA4サイズで、広げるとA5サイズのメモパッドがバインダーで挟まれている感じだ。メモパッドの下にはセンサー内蔵の電子デバイス(これが本体になる)が置かれ、同じくセンサー内蔵の専用ボールペンが付属している。この2つの電子デバイスが本品の肝である。
メモを取るには紙に専用ボールペンで書くだけだが、当然ながらそこには紙に書いたメモが残るだけである。高速道路走行中の揺れるバス車内でぐちゃぐちゃになりながらも取材メモの表紙書きをしてみた。
この時に専用ボールペンで書いたモノはメモの下のセンサーで読み取られ、同期したスマホの専用アプリを立ち上げておけばリアルタイムで転送される。
お絵かきだけではもったいない!文字認識でテキストに一発変換
ここからが電子デバイスとしての本領発揮だ。スマホに転送された手書きがそのまま表示される。この状態ではメモを写真に撮ったのと同じだが、本機にはその筆跡も記憶しているので、動画として残すこともできる。
動画機能を使えば子供が紙に描いた絵を動画として残すことができる。アプリ上ではペン先や色を変えることができるので、どこでも忠実にデジタル保存ができるハイテクお絵かきだ。
さらに、OCR(光学文字認識)機能が内蔵されているので、揺れるバス車内で書いた記者のぐちゃぐちゃの文字でも認識してテキストに変換してくれる。ノートPCが置けるテーブルでの取材場面ならいざ知らず、立ち話でのインタビューや取材であれば手書きメモで対応するしかない。
これほどの汚い文字でも認識してくれるのであれば、速記とまではいわないが書くだけ書いて、後でテキストにすれば編集が特段に早くなる。ちなみに本体の電源さえ入れておけば、スマホとの同期はリアルタイムである必要はなく、後でまとめて同期してからOCR機能を動作させればテキストになる。
ちなみに顔見知りの女性記者に実際の取材現場で使用してもらい、OCR機能を実行した画面がこちらだ。メモの取り方は授業のノートと同様に記者ごとのクセやルールがある。
イラストやマークや矢印を入れたり、線を引いたりとさまざまだ。そのために長文になれば100%の認識ができるわけではなく、またレイアウトもそのままではない。しかしこれほどの精度があれば自分が書いたものなので、手書きを打ち直すよりも修正は楽だ。