廃止統合されたルートをカバー!! 都バス平28の地域密着っぷりが衝撃

廃止統合されたルートをカバー!! 都バス平28の地域密着っぷりが衝撃

 今回の乗りバスレポートは、4月に再編された都営バスの平28系統だ。駅間を結ぶ循環路線だが、往路と復路でルートが異なる区間もあり違った面も見られる。廃止・統合された路線をカバーするように多少の変更が加えられた平28に乗ってみた。

文/写真:小野寺利右
編集:古川智規(バスマガジン編集部)

■再編された系統

担当は主に青戸支所
担当は主に青戸支所

 2023年4月に、都営バスの路線の再編が行われた中の一つである平28系統に乗車した。都営新宿線東大島駅からJR総武線の平井駅へ至り、また東大島駅へ戻って来る循環路線である。

 この路線は、以前に乗りバスレポートしたAL01系統の一部をトレースして、江戸川区小松川地区を回るように路線が設定された。4月からの新しいルートでの乗車だ。都営バス青戸支所のいすゞエルガX-291がやってきた。便によっては臨海支所の担当もあるようだ。

 

■平井駅に向けて北に

出発時の行先表示は平井駅
出発時の行先表示は平井駅

 スタートは都営新宿線東大島駅の小松川口だ。再編されて、出発停留所がAL01が出発していた6番乗り場になった。3月まではその先の5番乗り場から出ていた。

 駅を出ると、右に曲がりAL01系統と同じく小松川一丁目アパート前、小松川二丁目、信号を左に曲がり小松川健康サポートセンターに止まる。首都高速高架下の信号を右に曲がると、AL01が使用していた小松川さくらホール前停留所が見えてくるが、この時点では止まらず通過する。

 次の信号を左に曲がり、小松川第二小学校前に止まる。そのまま京葉道路の交差点をまっすぐ過ぎると小松川三丁目停留所となる。この停留所から平23系統と平井駅まで併走する形になる。

 この道路は『ゆりのき橋通り』と呼ばれている。小松川三丁目を過ぎて、間に一つ、小松川区民館前停留所があり、その次は平井駅となる。循環で戻るので平井駅は終点ではなくあくまでも途中停留所だ。

■平井駅と平井駅南口

平井駅前バス停は循環なので一方向のみの停車
平井駅前バス停は循環なので一方向のみの停車

 JR総武線のガード手前四差路の信号を斜め左方向に向かい、平井駅にアプローチしていく。この区間は狭い道路で商店街もありバスは駐車車両を避けながら進んでいく。総武線のガード手前に平井駅南口停留所がある。そしてガードをくぐり左に曲がって平井駅停留所となる。

 南口停留所は片方向で平井駅に向かう方向のみである。平井駅に向けて南方向からくる、平28系統と平23系統のみが停車する。平井駅のロータリーは左に向かう一方通行のためこのような措置が取られているのだろう。もちろんJR利用者の利便性も考慮されているのだろう。

 ちなみに総武緩行線は都心側から千葉方面に向けて錦糸町・亀戸・平井・新小岩・小岩・市川…と続く。錦糸町は墨田区、亀戸は江東区、平井は江戸川区だが、新小岩で葛飾区になり小岩でまた江戸川区に戻る。そして市川は千葉県市川市というように、区界の入り組んだところに駅がある。

次ページは : ■南に向かい東大島駅へ

最新号

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

【9月20日発売】巻頭特集は「東急バス」!! ほか楽しいバスの企画満載の バスマガジン126号!!

バスマガジン Vol.126は9月20日発売!! 美しい写真と詳細なデータ、大胆な企画と緻密な取材で読者を魅了してやまないバス好きのためのバス総合情報誌だ!!  巻頭の[おじゃまします! バス会社潜入レポート]では、東急バスを特集。東京都から神奈川県において都市部から住宅地、田園地帯まで広いエリアを綿密なネットワークを展開、さらに高速路線バスやエアポートリムジンも大活躍。地域住民の足としてはもちろん、首都圏の動脈ともいえる重要な存在だ。  続く特集は、ついに日本に上陸しさらに種子島での運行が決まった、ヒョンデの電気バス[ELEC CITY TOWN]の試乗インプレッション。日本におけるヒョンデの本拠地である横浜・みなとみらい地区で、徹底的にその性能を確認した。  バスの周辺パーツやシステムを紹介する[バス用品探訪]では、なんと排出ガスからほぼ煤が出なくなるというエンジンオイルを紹介。この画期的な商品「出光アッシュフリー」について、出光で話わ聞いてきた。  そして後半カラー特集では、本誌で毎号、その動向、性能を追跡取材してきた「カルサンe-JEST」。このトルコ製小型電気バスがついに、運行デビューを果たした。その地は長野県伊那市と栃木県那須塩原市。今後の活躍が期待される出発式を紹介する。