兵庫県の神姫バスは、瀬戸内海周辺エリアの魅力を国内外の人々に伝える定期観光バスを2025年3月25日(火)から運行開始する。専用高級車両での新しいスタイルの定期観光バスだ。
文:古川智規(バスマガジン編集部)
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■総工費1億以上!
瀬戸内定期観光バスには、2024年3月に2両導入した「YUI PRIMA OLIVIA」にて運行する。バス1台につき総工費1億円以上をかけ開発した「YUI PRIMA OLIVIA」の車内では、従来の観光型バスツアーや船旅、鉄道旅とも違った新たな国内外のニーズを切り開き、より快適に地域の文化や風土に触れることができる高付加価値な移動を提供する。
神姫バスでは「この瀬戸内定期観光バスを通じて瀬戸内広域観光周遊ルートを確立し、地域内の兵庫、岡山、広島、徳島、香川、愛媛の観光振興や経済の活性化に寄与してまいります」としている。
■陸のクルーズを体現する専用車両
全路線でアテンダントのサービスが付く、あの水戸岡鋭治氏がデザインしたバスでの移動だ。ハイデッカー3列シートでゆったりとした旅が実現する。地酒も楽しめるバーカウンターを備えた車内と、瀬戸内に関連するアメニティグッズのプレゼント付きの定期観光バスで、今では当たり前だがWi-Fiや化粧室も車内に完備している。よって長距離かつ長時間の移動でも快適に過ごせる。
定期観光バスとはいってもこれまでのものとは少し異なる。陸のクルーズYUI PRIMA OLIVIAでは、6日間で巡るクルーズ式のツアーが基本となるが、レディメイドの8コースを自由に組み合わせたり、一部だけを利用したりと、旅のシーンに合わせた旅程を組むことが可能だ。6日間のクルーズツアーを予約して瀬戸内をゆっくり1周するのもよし。電車や地元の路線バスに乗り換えて旅を続けるのもよしというわけだ。
■瀬戸内海周辺の魅力
瀬戸内地域は、東西450kmに700を超える島々を有し、その景色の美しさは「多島美」とも表現され、日本で最初に国立公園に指定された地域だ。域内には姫路城や厳島神社といった世界遺産、倉敷や竹原の伝統的建築物が並ぶエリア、日本三古湯に選ばれた有馬温泉や道後温泉、さぬきうどんをはじめとする多くの郷土料理が並んでいるのはご存じの通り。
さらに仏教文化が今に残る四国遍路等、魅力的な観光コンテンツと共に、瀬戸大橋、しまなみ海道、とびしま海道や祖谷渓などの風光明媚なポイントも点在する。今回開始する定期観光バスでは、これら地点をゆっくりと快適に結ぶ。
■周遊ルート
ルートは全8コースで、一部を組み合わせた予約も可能だ。ルート1は神戸三宮→姫路→相生【刀鍛冶見学】→倉敷【降車案内】→宇野港。ルート2は姫路→姫路城【ガイド付き見学】→倉敷【ガイド付き散策】→宇野港。
ルート3は、倉敷→高松港【讃岐うどん体験】→松山・道後温泉。ルート4は、倉敷→高松港→女木島【島ランチ】→松山市駅・道後温泉。ルート5は、松山市駅・道後温泉→今治→能島水軍潮流体験【クルーズ】→とびしま海道→宮島口。
ルート6は、宮島口→竹原【自由散策】→尾道【降車案内】→生口島・瀬戸田【降車案内】→亀老山展望台→今治。ルート7は、今治→祖谷渓【自由散策】→大歩危峡【遊覧船】→高松。ルート8は、高松→鳴門【お遍路体験】→南淡路【人形浄瑠璃】→神戸三宮。
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