日本全国を日夜行き交う高速バス。特に夜行バスについては寝ている間に移動、そして目覚めれば目的地に到着と効率がいいので人気だ。筆者もよく利用するが、今回はその中から隠れた人気の路線に乗車したのでレポートする。ちょっとしたハプニングもあったが、事業者の対応がわかり興味深いものになった。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■名古屋駅は乗り場が多い!
旅の出発地は名古屋だ。時刻は23時と遅い時間ながら、週末で居酒屋経由のグループが多く駅周辺では賑わっている。筆者は駅から徒歩でバス乗り場を目指す。名古屋駅周辺の夜行バスの乗り場はいくつかある。
JRバスの夜行版ドリーム号が発着する名古屋駅太閤口にあるJRハイウェイバス乗り場、名鉄名古屋駅横にある名鉄バスセンター、また太閤口の駅前広場や駅南側のささしまライブから出発する旧ツアーバス系の乗り場もある。
しかし今回乗車するバスは名古屋駅向かいにあるミッドランドスクエアというビルの前が出発地だ。ここは昼間はあおい交通・イルカ交通のバス停として、あおい交通は県営名古屋空港・なごや航空ミュージアムを、イルカ交通は富山県の砺波市・高岡市を結んでいるが、夜はその発着もないため、夜行バスの出発地として使用する。
■考えられた改札手法!
バス停に向かうと、既に歩道脇に多くの人が立っていて自分の乗車するバスがやってくるのを待っていた。係員が数人いて、列に並ぶ乗客は印刷された紙片やスマホの画面を見せてバスの改札を行うという仕組みだ。停車しているバス停まで行くと、小さな看板が置いてあり、バスの便名と出発時間、受付状況が分かるように表示されていた。
受付中となっている場合はそこに書かれている色のジャンパーを着た係員を探して声をかければ改札をしてくれるようだ。この時はまだ出発時間まで余裕があったので、他のバスを眺めたて過ごした。仙台行きのバスが出発したら乗車するバスがやってきた。今回はこのあおぞらライナーに乗車する。
■思い込みは恐ろしい?
このようなバスに乗車する際気をつけてほしいのだが、大都市の路上バス停では5分~10分間隔で次々とバスが出発していく。よって自分乗るバスをしっかりと確認していただきたい。実は筆者も受付をするため列に並んでいたのだが、係員がリストで照会する時に名前がなく、並んでいたのは別のバスだった。行き先も同じ東京で便名も類似した数字だったので気がつかなかったがそこで指摘されて事なきを得た。
ターミナル建物内ではないので路上バス停は暗く、係員も大変そうだがよく確認してもらうことをおすすめする。あおぞらライナー標準塗色のバスではないのが来たのも間違いのもとだった。実は前日に車両不具合により車両変更になった旨のメールが来ていた。
夜行バスをよく利用する人はバスのデザインを覚えているので、異なる塗色のバスが来た時には違う便だと思い込む節がある。現に夜行バスでは乗車時や降車休憩地において誤乗を防ぐためカラフルかつ特徴的なデザインのバスが多い。
思い込みとは恐ろしいものなので、塗色やナンバーは覚えておくといいだろう。またメールには車両の変更によってトイレ付きからトイレなし車両になった旨も記載されていたが、これも大きな問題なので、事前のお知らせのメールには気を付けたい。
ちなみに、この車両変更メールにはトイレなし車で運行するので乗車を見合わせる際のキャンセル手数料は無料であることが明記されていた。運送引き受け条件とは異なるため当然だが、配慮されたシステムだ。
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