その昔に訪れた、あの土地この街……同じ場所へ再び赴いて、近くにやってきた路線バスの写真を撮り、過去の写真と見比べてみると、バスの型(と周辺設備関係)にどれくらいの違いが出るのか、2009年と2025年の青森駅前で対比!!
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWebギャラリー内に、青森駅前バスウォッチ2009 vs. 2025の写真があります)
■青森駅前でバス新旧観察
今回の写真で対比するテーマは青森県の青森駅前東口バスターミナル。今から遡ること約16年前の2009年2月撮影の写真と、2025年5月訪問時に撮影したものとで違いを見てみよう。
2009年当時の青森駅を振り返ると、まだ東北新幹線が八戸止まりだった頃。青函連絡船が記念ミュージアムとなって長い年月を経ていたとはいえ、この頃は上野発の青い客車の夜行列車が毎日運転していた、今やなんとも懐かしさが溢れ出す時代だ。
■2009年の青森駅前にいたバス車両
まずは2009年2月撮影の青森駅東口バスターミナルの風景を収めた写真を見て、どのような車両が記録されているかをチェックしてみる。
合わせて12台ほどの路線バス車両が写っており、いずれも緑ベースの車体色が印象的な、青森市営バスに所属している中型・大型路線車であった。車種の内訳は……
【大型路線車】
(1)いすゞキュービック:1台
(2)いすゞキュービック+富士重工車体:3台
(3)三菱ふそうエアロスター:2台
(4)日野ブルーリボン:5台
【中型路線車】
(5)いすゞLR系+富士重工車体:1台
……といったラインナップ。2ケタナンバー(青森22)を掲げた車が結構な割合を占めており、他のバス事業者から転職したと思われる3ケタナンバー(青森200)を含め、1990年代に製造された車両がほとんどだ。
日野ブルーリボンや三菱ふそうエアロスターは、今日でも販売されている車種であるが、この当時の両車はバリアフリー対応が本格化する前にデザインされたバリエーション。
そのため、ペットネームは同じでも姿形は今とだいぶ異なり、例えばブルーリボンに見られるアルミサッシの2段窓ほか、昔ながらのバスの作りを踏襲していた世代の装いを持っている。
2台写っていた三菱ふそうエアロスターの1台は「U-MP218K」で、MP218タイプのエアロスターは最近めっきり見かけなくなった印象が強く、今も現役の車があれば結構なレア物だ。
■何もかもが変わった!?
続いては2025年5月現在の、青森駅前東口の様子だ。バス車両以外にも、同駅前周辺はだいぶ様子が変わっているのに驚かされる。
まず2009年当時あった駅舎が取り壊され、2021年に建て替えられたのと、2024年4月には東口駅舎のあった場所に10階建ての大きな駅ビルがオープンして、縦方向へのボリュームが爆増した。
さらにバスターミナルもまた、2009年当時はバス待機レーンの構造が、駅舎の出入口とバス車両の前面が“お見合い”をするような形であったが、現在は駅出入口とバスの右側面が向かい合うスタイルとなっている。
バスターミナルの構造自体は、2010年10月に訪問した時点で、現在とよく似た姿に作り替えられていたため、リニューアルから少なくとも15年くらい経っているようだ。
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