フジエクスプレスで臨時運転士として乗務する記者のバス運転士日誌は、折しも東京でも積雪があった日が乗務日だったので、積雪の早朝にはどんなことが行われているのかをレポートする。勤務日は選べても天候は選べないので積雪の日に当たることも当然ながらあり得るのだ。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
(詳細写真は記事末尾の画像ギャラリーからご覧いただくか、写真付き記事はバスマガジンWEBまたはベストカーWEBでご覧ください)
■通勤が厄介?
記者のフジエクスプレスでの勤務は、前月に提出した勤務希望日のみ出勤することになっている。よって翌月の出勤日は決まっているのだが、さすがに天気予報まで見て勤務日を選ぶことはしないので、降雨の日もあり強風の日もあり、それは当日の天候コンディション次第である。
ところが、まさか東京で積雪になるとは思っておらず、そういう時に限って勤務希望日に当たってしまう。記者はバイトの臨時運転士とはいえ年休はちゃんと付与されている。しかし勤務当日に「雪降ったから年休でオネシャス」みたいな非常識なことをするわけにもいかない。
2026年2月8日は前日からの冷え込みと降雪により最大5センチメートルの積雪になった。仕業確認では芝浦港南ルート701ダイヤ担当になっていた。出勤時刻は07時09分である。
記者はバイクで通勤しているが、通常は環七通りから湾岸道路に入りレインボーブリッジを渡り芝浦にダイレクトに入る。しかし降雪で仮に積雪があるとレインボーブリッジは凍結の可能性もあり二輪車では怖くて渡れない。
そこで急きょルートを変更して、京葉道路から海岸通りを経由して芝浦まで行くことにした。それでも5時台の京葉道路は所々にある橋の上ではやはり積雪が残っており、トラックが走った轍(わだち)を慎重にトレースしながら出勤した。
■とりあえず出庫の準備をする
記者はまだ新任運転士だと「自負」しているので、出庫時刻の1時間前には営業所に到着するようにしている。出勤簿に捺印して、交番表の名札を出勤表示にして仕業を確認する。出庫車両と駐車位置を確認して、金庫と誤乗防止用のルート表示シートを抱えて車両に行く。この時点ではバスのキーはまだもらえない。
バスのキーをもらうのは出庫30分前にアルコールチェックと体温、血圧計測をした後である。雪が降る中でエンジンはかけられないが、できる点検を行う。メインスイッチを入れ、外装と電装系の点検、車検証や赤旗と点検ハンマーでタイヤ、エンジンオイルと冷却水のチェックを行う。フロントガラスに積もった雪は凍り付いてワイパーでは消えない。しかし雪国ではないのでエンジンをかけてデフロスターを入れれば取れるだろう。
■ダメなら運休?
まだ時間があるので、営業所内に置かれている無料のティーサーバーでホットコーヒーをいれ、喫煙所で他の運転士と情報交換する。ベテランの運転士に雪の中でどうなるのかを聞きまくった。
それによれば、フジエクスプレスでは運行ができない状況であれば、チェーンを巻いて走ることはせず運休するようだ。刻一刻と変わる道路状況は無線で営業所に報告して運行管理者が判断するそうだ。山手線の内側の路線は坂道が多いところもあり、そのような路線では特定のバス停が休止扱いになることもあるようだ。
出庫30分前になりアルコールチェックと体温、血圧の計測をして、運行管理者からバスのキーとスタフを受け取る。急いでバスに行き、エンジンをかけて他の残った運行前点検を済ませる。ラムコーダーに乗務員コードと仕業番号を入力して、金庫をセットして乗務員ICカードをタッチして使用可能な状態にする。




コメント
コメントの使い方