バス会社にとって、車両は会社の顔でもあるから、車両の清掃が行き届いていなければ、それは会社のイメージダウンにも繋がるから、きちんと清掃をすることはある意味では当然と言える。とはいえ、毎日の掃除は乗務員や清掃従事者に負担となるし、水道代電気代もろもろもバカにならないだろう。
文・写真:橋爪智之
構成:中山修一
■世界的にもキレイ好き? な日本のバス
日本の多くのバス事業者は、観光用であれ路線用であれ、車体をきちんと清掃し、きれいな状態を保っている会社が多い。
もちろん、冬の降雪地帯のように、すぐに車体が汚れてしまう地域や季節もあるため、運行をしている以上、常にきれいな状態を保つことは難しい。
また、小さい会社は大手から中古車を買っているところもあり、年数相応に車体に傷みが生じていることもあるが、それでも出入庫時には車内外ともきちんと清掃をし、清潔さを維持するよう努力している様子が窺える。
日常的に車両の清掃をしているバス会社には、頭の下がる思いである。
■まるでラリー車のような汚れ
そんな様子を見ていると、ヨーロッパのバス事業者の中には、「これはいつ掃除をしたのだろう…」と思うような、まるでラリー選手権にでも参戦してきたかのようなすごい車両を見掛けることがある。
車体が汚れるのはやはり冬場が多いようで、雪が降れば仕方がないかなと思うことはあるが、明らかに日本の事業者のような頻度で清掃をしていないように感じる。これはバスに限らず、公共交通機関全体に言えそうだ。
車体が汚れる一番の原因は、やはり雨や雪によるものが多い。とりわけ雪に関しては、昨今は暖冬が続く影響からか、比較的すぐに溶けてしまうのだが、するとあっという間に道路は泥を含んだ雪解け水に満たされることになり、車体はすぐに泥だらけになってしまう。
歩道には転倒防止のため、融雪剤のほかに滑り止めの砂利を撒くとことも多く、細かい砂状となったこれらの砂利も、雪や雪解け水に含まれ、車体を汚す原因となっている。
連日の雨や雪、みぞれの予報となれば、いちいち車体を清掃しても仕方がない、という事情は理解できるが、車両によっては元の色が判別できないほど車体全体が泥だらけになっていて、窓にまで泥が付着して外がまったく見えない車両もある。まるでラッピングされた車両に乗っている気分だ。
こうした状況は、もちろん雪が多く降る地域に多く見られる。筆者の地元、チェコ共和国の首都プラハも、日本の雪国のように常に雪で覆われている、ということはないが、年に数度はものすごい降雪に見舞われることがあり、交通網にも大きな影響が出ることがある。
たくさん降って、その後はすぐに止むので、市民生活に大きな影響が何日にも渡って出ることはまずないが、雪が解けきるまでの数日間は、前述のような恐ろしいほど汚れた車両が市内各所を走り回ることになる。
とはいえ、雪で車体が汚れるのは仕方がない。それに、どうせ清掃をしても道路に雪が残っているうちはまた汚れるので、雪が完全に溶け切ってから清掃をした方が効率も良い。
と思っていたのだが、つい先日やはり窓まで泥だらけの車両を見掛けた。ただし、前回雪や雨が降ったのはすでに1週間以上前のこと…やはり、ちょっとサボり過ぎの感は否めない。




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